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真「アナザー」三國士 16、17、18「乱世の奸雄」


16話デス!
本編は、15話の続き・・・という始まりではなく、
8話の黄巾の乱が平定し・・・
12話のゴタゴタがあった後の「曹操軍」のストーリーデス!


曹操孟徳(ソウソウ モウトク
日本で多く親しまれる「三国志演義」で描かれる
最大の悪役!「乱世の奸雄(ランセのカンユウ)として有名です・・・
その、曹操に視点を置いて展開します。



時は乱世。
中国地域では、黄巾の乱が勃発。
帝(みかど)の命により・・・何進(カシン)が総大将を引き受け。
各群雄達の活躍により、黄巾の乱は平定された。

帝からの労いにより、各群雄は宮廷に招かれ・・・
盛大なる宴が行われた。

各群雄達は、戦の疲れを忘れゆっくりと羽根を伸ばした。

宴が終わった夜明け・・・董卓の乱心にて、帝が誘拐されるという事件が起こった。

しかし、風の噂ではあるが・・・黄巾の乱にて先行していた董卓軍は敵の術中にハマり・・・董卓以外はなんとか逃げ延びたが、逃げ遅れた董卓本人は殉職した。とも当事者である董卓軍の逃げ延びた兵からのもっぱらの噂である。そして、宮廷で褒美をもらっていた董卓は、戦場の甲冑こそ来ていたモノの・・・素顔は帽子で深々と隠しており・・・偽物ではないか・・・とまで言われている。
この噂には、大きな根拠があり・・・董卓本人がホントに生きて帰ってきているなら、「ワシを置いて逃げるとは・・・皆死刑じゃぁ!」と激怒しても良さそうなモノだが、その怒りは見られていない。

この噂が、真実であるかは、まだ不明だが・・・どちらにせよ
今の時点で董卓には謎が多い・・・と町人達の中で噂になっていた。





そんな中、曹操は、宮廷にて旧知である袁尚(エンショウ)と会っていた。







真「アナザー」三國志
16話「乱世の奸雄」




曹操は、旧知である・・・袁尚(エンショウ)へ、董卓を討つためには・・・
名族のお前の力が必要だと呼びかけた。


「うむむむ・・・やはり、この名族の袁 本初(エン ホンショ)の力が必要か・・・
だが、いくら旧知のお前の頼みでも、私は宮廷を守るという任があるのだ!悪いが、他を当たってくれ・・・」
袁尚(エンショウ)は、曹操の頼みを断ると宮廷の中へと入っていった。

「ほぅ?孟徳殿・・・お困りのようじゃな?・・・あんな薄情な本初(ホンショ 袁尚の字)では無く・・・朕(チン)に話して聞かせよ!」
曹操の元へやってきたのは、袁尚の従弟である・・・袁術公路(エンジュツ コウロ)である。

「うむ・・・せっかくで悪いが、お主の名声は・・・袁尚に比べると小さいのでな・・・すまない。ワシは行かせてもらう・・・」
袁術が、曹操の悩みを聞こうと自分から出向いたが・・・曹操は、役不足と言わんばかりに去って行ってしまった。
袁術は、顔を真っ赤にして怒った。

「おのれ~・・・田舎武者の分際で・・・この朕(チン)を愚弄するか!!」
袁術がカンカンに怒っている時に、袁術の元に伝令が届いた。
伝令の内容は、江東の地にて・・・孫堅軍が貴重な物質(玉璽)を発見したという知らせだった。袁術は、「ニヤリ」と薄気味の悪い笑みを浮かべ・・・江東の地へと脚を運ぶのだった・・・
※袁術がどうなったのかは・・・14話を参照に



曹操は、董卓の事を考えながらぼんやりと歩いていた。
そこへ、除闇がやってきた。
「曹操の旦那・・・どうしました?考え事ですか?」
除闇は、飄々とした感じで話した。

「・・・・・うむ・・・・・」
曹操は、除闇の顔ではなく、別の何かをぼんやり眺めていた。

「おや?」
除闇は、曹操の目線の先を見ると・・・そこには、竹刀で素振りをもくもくと行う、典韋(テンイ)の姿があった。スキンヘッドの強面男・・・体格は虎に勝るとも劣らない偉丈夫。曹操は、古の豪傑、悪来(アクライ)の異名を典韋に与え・・・この典韋という男を傍らに置き、自分のボディーガードにしている。

「はぁ・・・なんすかね・・・曹操の旦那は、女とか興味無いんすか?なんか、ムサイ男ばっかり・・・傍に置いちゃってさ・・・」
除闇は目を細くして話した。

「フハハハ・・・除闇よ、お前は・・・いつも女の事ばかりだな・・・」
曹操は、笑って言った。

「そりゃぁ・・・女の為に戦えるのが男の特権ですから・・・」
除闇は、当然と言わんばかりに言った。

「ほぉ・・・では、お前は女の為以外には・・・己の武を振るわんのか?」
曹操は、除闇に問いかけた。

「まぁ・・・そーっすね・・・だいたい、困っている地域には・・・だいたい女がいて、俺の助けを待ってますから・・・それに、女が居ないと・・・人は産まれて来ねぇ・・・だから、人々を救う為にはまず、女から救う!」

「ハッハッハッハ・・・・お前らしい理屈よのぉ・・・除闇。今は、それで良い。今は、己が信じるモノの為に直向きに槍を振るうが良い。」
除闇の話に笑みを浮かべ曹操は、穏やかに話した。


「おぅ?御大将!いつからそこに??なんだぁ、むさ苦しいモノを見せちまいましたね・・・」
曹操と除闇が、近くに来ていた事に気づき、典韋(テンイ)が小走りで近くにやってきた。

「ふむ・・・孟徳(モウトク)!袁尚(エンショウ)の交渉は済んだのか?」
夏侯惇(カコウトン)も近くにやってきた。

(おーーっと・・・またまた、野郎がいっきに集まってきた・・・曹操軍って、どーしてここまで華(女性)が無いかな・・・やっぱり、所属する軍を間違ったかな・・・俺、テンション下がるわーー)
除闇は、苦笑いをして頭をかいた。

「ふむ・・・袁尚め・・・どうも、スロースターターで困ったもんだわ。奴が動くのはいつも、事が重大になってからだわ・・・やはり、腰の重い奴(袁尚)ではなく・・・ワシ自ら動かねばならんな・・・董卓(トウタク)が帝の権威を利用し、軍事を強化してからでは、手遅れになってしまうかもしれん!」
曹操は、自身の顎を摘まみながら眉間にシワを寄せた。

「そうか・・・やはり、袁尚は動かんか・・・・で、孟徳・・・お前はどうするのだ?」
夏侯惇は曹操に聴く。

「うむ・・・この事態を修めるには二つ。」
「一つは、奴の軍事が強化されていない今、黄巾族の残存兵を我が軍に早急に引き入れ、強化した曹操軍の力で総攻撃する。軍を二手に分け、正面から攻める事で、まず董卓軍は防御を固める為に、拠点の門を閉めるであろう・・・そこを裏手回った部隊より火矢を放ち火計(敵拠点を燃やし自軍を有利にする策)を用いて奴(董卓)をあぶり出す・・・混乱に乗じて奴を討つ。」
曹操は、夏侯惇達に一つ目の考えを話した。

「ほぅ・・・火計は、俺も考えていたところだが、俺達の軍の兵の数も少ない・・・黄巾の残存兵はウチに組する手はずは整っているが・・・黄巾とウチの既存兵の連携が、果たしてどこまで出来るか・・・兵のいざこざが絶えなく、内輪揉めを治めるのに手を焼いているのが現状だ・・・この様子で、次の戦を行ったら・・・戦闘中に離反する者も出て、空中分解する事も多いだろう・・・」
夏侯惇は、曹操の考えに現状を伝えた。

じつは、黄巾の乱が平定され・・・宮廷から(良い意味で言うと)信頼され、曹操はイロイロな意味で高く評価された。乱世の奸雄。それが曹操に与えられている称号。しかし、宮廷は奸雄(カンユウ)という名をあまり良い意味では思っていなかった。
(カンチ)に長けた英(エイユウ)。奸知とは、ずる賢い。悪知恵。という意味で・・・乱世の奸雄とは、乱世において悪知恵は働くが、平和になった時代ではただの巨悪であるという意味を含めていらしい。
宮廷は、黄巾の乱の残存兵を曹操に処遇を一任したが、信頼しているという意味と、面倒くさいからなんとかしろ!と厄介払いした部分もある。



「ウム・・・やはり、一つ目の手段は、やはり時期尚早・・・戦を起こすには時が速すぎるな・・・では、残された手段を使うとしよう・・・ワシ自ら、董卓の懐に入り・・・奴を討つ!丁度、董卓より文が届き・・・西涼(セイリョウ)で宴に招かれているのだ・・・ワシ一人なら、奴の城へ入るのは容易い・・・」
曹操は、二つ目の考えを述べた。

「御大将!西涼にお一人で行くつもりですか?あそこは・・・・だって・・・この前・・・・」
典韋は、表情を曇らせた。

「あぁ・・・西涼か・・・あそこは、黄巾の乱をおっぱじめる前に、ちょいと暴れちまったし・・・イロイロ戦死者が出ちまって・・・曹操軍というより、曹操の旦那を恨んでいる輩がゴロゴロいますぜ?」
除闇が述べた。

「孟徳・・・西涼に行くのは危険だ・・・俺も反対だが・・・お前は、一度行くと言ったら聞かんしな・・・・そこでだ・・・」
夏侯惇が、除闇の意見に続けた。

「西涼の地へは、みんなで行くとしよう・・・城内へは、流石に孟徳自ら行くしかあるまいが・・・俺達も西涼の地、城の周辺で待機しよう。孟徳!何かあったら・・・コイツを使え・・・」
夏侯惇は、曹操にタイマツを渡した。

「ほぅ?煙か・・・ワシが、窮地となった際・・・または、集合の合図を送る際、狼煙を上げろ?という事だな・・・」

「あぁ・・・このタイマツは、少し水分を含んでいる。灯を点す事より、煙を多く長く出す事に重点を置いている。日中でもこの煙りが上がれば、お前を見つけ出す事が容易い。」
夏侯惇は、曹操の窮地を想定し、城周辺で常時救出出来るように曹操軍の潜伏待機を考案した。狼煙(ノロシ)を合図に救援するという物だった。

「潜伏待機は、いいけど・・・あまり多くのメンツじゃ、時に見つかっちまうぜ?」
除闇は、潜伏中に・・・董卓軍に発見される事を案じた。

「ふむ・・・確かに多すぎても目立ってしまう・・・ここは、人数を限定しよう・・・俺(夏侯惇)と除闇、・・・・典韋や許猪は身体が大きすぎるから潜伏には向かんな・・・」
夏侯惇は、潜伏組を制限すると・・・

「待って下せぇ!俺は・・・御大将(曹操)の親衛隊!御大将を守る盾になる役割があるんでぜ・・・俺抜きって事は・・・」
典韋が、スキンヘッドの強面顔を少し悲しそうにした。

「悪来(アクライ典韋の異名)・・・今は、その気持ちだけで充分よ・・・ここは、夏侯惇の策を信じよう・・・」
曹操は、典韋をなだめた。




西涼の地へ、曹操軍は馬を急がせた。

西涼の地は、宮廷からあまり遠くは無かった。




西涼の地へ向かう道中・・・除闇は、典韋に訊ねた。

「なぁ・・・典韋。お前は、どうして曹操の旦那をそこまで慕うんだ?」

「当然さ!俺は・・・ゴロツキの身分で、そもそも職が無かった・・・俺は、そもそも家柄もそんなに良くなかったし・・・身体がデカイ以外に取り柄が無い・・・どこの群雄にも推挙されない・・・そんな、俺を拾ってくださったのが、曹操様だ・・・曹操様は、どんな身分でも、学歴、家柄問わずに採用してくださる・・・そして、何の取り柄も無い俺に、親衛隊という大層な役目を与えてくださった・・・」
イカツイ体格、強面顔・・・そんな典韋は、感受性が高く純情な部分があった。

不良が更生してもらい、恩師に報いたい・・・的なノリだな・・・と除闇は思った。


「俺はなぁ・・・除闇・・・笑っちまうかもしれねぇが・・・」
典韋は、除闇の方に馬を寄せた。

「???」
除闇は、典韋の方を見た。

「誰かに必要とされたのが・・・生れてから、初めてだったんだ・・・みんな、自分(てめぇ)の事だけで、いっぱいいっぱいってのも、あったんだろうけどよぉ・・・俺の事なんか、気にしてもくれなかったからな・・・」
典韋は、前方で馬を走らせる曹操を見て言った。


(乱世の奸雄・・・曹操孟徳・・・随分、慕われてるじゃないか・・・)
除闇も、前方で馬を走らせる曹操を見た。

(孟徳・・・いや、曹操殿・・・私(この景親の生きる)未来の世界で語られるお主は、確かに俗人として語れる・・・だが、この乱世にて多くの功績を残し、次世代へ繋ぐ偉業、そして、お主じゃなければやり遂げる事が出来なかった事があった・・・これも事実だ。夏侯惇、夏侯淵は私の眼前で亡くなってしまったが・・・夏侯惇からお主の覇業を支えると約束してしまった・・・どうか!曹操殿・・・生き急ぐことはしないで下され・・・)
夏侯惇の姿で曹操軍に所属する事になった景親は、夏侯惇として振舞いつつも、景親自身が未来から来たことによって歴史が狂い始めている事を案じていた。
荒ぶる話し方を演じているが、景親自身は穏健派である。





真「アナザー」三國志
17話「董卓の影」


西涼の地へ着いた。


曹操軍は、早速手筈を整えた。

城壁付近に潜伏組。
夏侯惇(景親)と少数部隊は、東門付近。除闇と少数部隊は、西門付近。

その他の兵は、見つかってしまうと危険なので・・・
城壁より離れた位置に待機を命じた。


曹操は、董卓より招かれた招待状を持ち正面の門より入場した。
董卓の招いた宴の席で、他の群雄達とすこしの間世間話をしながら、曹操は董卓を探した。

宴の席に董卓が居ない。

どうやら・・・董卓自身は、宴の大広間に参加はせず、群雄を招いた・・・黄巾の乱平定の労いの席だったらしい。酒、摘まみ・・・ご自由にお取りくださいと言った感じだった。

曹操は、大広間の董卓軍の兵達に、招いていただいたお礼を述べたいと伝え、董卓の居場所を訊ねると・・・
「董卓様は、現在外出されている為、この席にはいらっしゃらず、現在この城内を仕切っているのは、董卓様のご子息、董豚(トウトン)様でございます。」
という情報を得た。

※董豚(トウトン)とはオリジナルキャラクターです。董卓の兄弟の名前は、調べると出来てきますが、董卓の息子の名前は調べても詳しい資料がない為、豚(トン)という名にしましたw

曹操は、この時・・・宮廷付近での町人達の噂を思い出した。
黄巾の乱で董卓本人が・・・実は殉職しており・・・何者かが、董卓を名乗っていると・・・どうやら、噂は真実の様だ。

現にこの宴の席には、董卓は居ない。

宮廷に居た、董卓と名乗っていた者が、曹操に手紙をよこした者である確証はないが、どちらにせよ・・・この城に董卓を継いでいる者(董卓の息子)がいる様だ。

曹操は、董卓の息子と言われる・・・董豚(トウトン)の居場所を訊ねた。

「董豚(トウトン)様は書斎かと思われます。」
城内の役人達は、曹操に董豚の場所を教えた。




「ほぅ???貴様・・・曹操か??よく来た!今宵は、ワシの開いた晩酌会をゆっくり楽しんでいくとよい!」
曹操が、書斎を訊ねると・・・そこに、董卓そっくりの体格の良い男が座っていた。

「宴の席に招きいただき・・・感謝しております・・・で、一つだけお伺いしたいのですが・・・」
曹操は、丁寧に董卓そっくりの男に訊ねる。

「なんじゃ?行ってみよ・・・・」

「宮廷内では・・・・董卓殿が、帝を誘拐したともっぱらの御噂ですが・・・その真相をお尋ねしたいのです。」
曹操は、直球で董卓そっくりの男に質問した。曹操は、あえて・・・董卓の息子!と断定して、董卓本人の所在を聴く事はしなかった。すでに、董卓本人の殉職の噂は流れているという事は、噂が流れる根拠、理由が存在する。そして、真実があえて明かされない事にも理由があり・・・自身で解き明かさなくても、董卓程の大物ならば事実が明確になるのは時間の問題だと直感した。董卓本人の生死以上に、帝を利用し軍事の拡大をするという野望を阻止するのが最優先であると曹操は考えていた。

「フン!帝じゃと?・・・ここには、おらんわ!ワシは、書斎で少しやらねばならぬ事があるのじゃ・・・お主は、下の広間にて晩餐会を堪能するがよい!本日は、黄巾の乱平定の祝いの席じゃ・・・固い話は、ぬきにせよ!」
董卓そっくりの男は、答えた。

曹操は、董卓そっくりの男(董豚 トウトン)の書斎を後にした。


曹操が、部屋を出たあと・・・董豚の部屋の裏口から、李儒(リジュ)が入ってきた。李儒(リジュ)とは、董豚の父(董卓)の片腕ともいえる、董卓四天王の一人であり、主に参謨役である。
「なんじゃ??・・・おぉ!李儒かぁ☆・・・どうした??」

「吉報にございます!帝をお連れしました・・・」


李儒(リジュ)の後ろには、縄でしばられた帝(実尋)がいた。
李儒とは、実は、先代の帝を暗殺した男だった。先代の帝が暗殺された為、急遽・・・新しい帝として金髪の女性を代行として宮廷が迎え入れる際・・・たまたま、タイムマシーンが金髪女性帝の頭上にやってきて、タイムマシーンが爆発してしまい・・・やむおえず、実尋が帝になり替わり・・・現在にいたるのである。

「グハハハハ・・・李儒!やはり、お前は仕事が速い・・・父がお主を気に入る訳が、良く解るわぁ!!!今後も、父亡き後・・・ワシを第二の董卓とし、忠誠を誓うがよい!お主には、特別の待遇でもてなす・・・良いな??」
董豚は、よだれを流しながら・・・李儒に背を向けて話し、捕縛された実尋を連れて部屋を出た。



「かしこまりました・・・・」






















「ククク・・・無能な、豚め・・・今は、父の偉功にすがり、父の名を語り・・・束の間の天下を楽しむといい・・・」












真「アナザー」三國志
18話「董卓の暗殺」


「皆、良く聞いてくれ・・・ワシは、今夜董卓を暗殺しようと思う・・・・帝の件は、奴自身簡単には喋らんが・・・宮廷の門番達が、奴が気を失った帝を担ぎ上げ、馬で関所を強引に突破した・・・と所を見たという者は少なからず、複数名おる・・・ここは、奴が帝の権威を利用し事を起こす前に・・・仕留めねば取り返しのつかない事になる・・・」
曹操は、城内から外へ戻り夏侯惇達と合流した。

「今夜か・・・・で、城の守備はどうだった?」
夏侯惇が、曹操へ聴く。

「うむ・・・流石に、黄巾の乱が平定した直後・・・そこまで警戒はしていない様子だ・・・手練れ等の配置も行っていない・・・無論、過信は出来んが・・・」
曹操は、答える。

「・・・・なんだか、心配でさぁ・・・御大将!やっぱり俺も連れてって下せぇ!」
と典韋が心配するが、夏侯惇に制止された。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
除闇は、一言も発せず曹操の目を見ていた。
すると、曹操の方から除闇に話しかけてきた。
「・・・・・・・除闇よ!」

「!!!・・・は・・・はい?」

「ワシに万が一の事があったら・・・・・・・いや!曹操軍の中でこの、孟徳を欠いてしまっては士気に関わる!いま、この時より・・・この曹操軍を・・・貴様に預ける!」
曹操は、除闇に向かって言った。

「ちょ・・・ちょっと、待ってくれよ・・・今、自分が欠いては士気に関わるって、言ったの・・・アンタだぜ?それなのに・・・」
除闇は、曹操から眼を逸らし、少し下に視線を逸らした。

「だからこそだ!良いか、ワシが単身で向かっていく為・・・今、ここにはワシが居なくなる・・・ワシの不在の間・・・貴様にこの孟徳を名乗り士気を保って欲しいのだ・・・お前は、いつも女の為なら熱くなるが、女が居なければ冷めたままだ・・・」

「あ!・・・いや・・・まぁ、そーですが・・・」
除闇は、「女が居なければ冷めたまま」というキーワードに、少し焦り頭をかいた。

「この曹操軍には、女はおらん!だから・・・お前はいつでも冷静でいられる・・・なら、血気盛んな猛者共を纏めるには、お前のような冷めた男が丁度良いのだ・・・良いな?頼むぞ夏侯惇!!」
曹操は、除闇の肩をポンと叩き、夏侯惇の方を見た。

「孟徳・・・お前の意は、解った・・・だが、お前も熱くなりすぎるな・・・何かあったらすぐに狼煙を上げろ・・・」
夏侯惇は、強い目で訴えた。

「案ずるな・・・奸雄(ワシ)は、コイツ(除闇)と似て・・・女が居なければ冷めたままよ・・・」
曹操は、除闇の顔を見て少し意地悪そうに言った。

「フ・・・」
夏侯惇も除闇の顔を見て笑う。

「ぐぅぅぅぅ(コイツら・・・だから野郎だけの集団は嫌なんだ・・・)」
除闇は、顔を隠してさらに下を向いた。







ここから、15話の続きになるデス☆☆








「グッハッハッハ・・・ようやく、帝を手中に置いた!これで、父も成し遂げなかった偉業を・・・このワシがなせるというわけだ!!」
黒く立派な髭を蓄えた、体格の良い男、董豚。怯えて、後ろに下がる実尋の所へ近づいていた。

「さぁ・・・帝よ!ワシの元へ来い!まずは・・・祝杯だ!父の成し遂げなかった理想・・・酒池肉林の夢の第一歩として・・・私の懐へ、其方を寄り添わせてやろう・・・有難く思うが良い!!」
太く黒い腕が、細い実尋の身体へ忍び寄る。

「ちょ・・・ちょっと・・・ワタシク、お腹いっぱいであんまり動けないのに・・・このままじゃ、ホントに・・・・」
本来なら素早い身のこなしが出来る実尋だが・・・ラーメンの激戦の後である為、身体の動きは非常にゆっくり・・・というか、ゆっくり動かないとホントに吐いてしまう。






「そこまでだ!!」



鉄壁であるハズの西涼の董卓の築いた城・・・しかも、董卓がつかっている寝室に侵入者がきたのだ。


「キサマ!!!何奴???」


「フン・・・董卓!いや・・・董卓の名を語る、奴自身の忘れ形見よ・・・父親そっくりに育ち・・・奴と同じ野望の為に動くとは・・・親子揃ってつくづく呆れさせてくれる・・・・」
侵入者は、冷たい刃を鞘から引き抜きゆっくりと構えた。


「キサマ・・・何者かと聞いておる!!!」
実尋の前で仁王立ちする体格の良い獣の様な男は、侵入者へ向かって名を聞いた。


「曹 孟徳!・・・帝をお救いに参上仕った・・・さぁ、帝!こちらへ!!」
侵入者は、被っていた頭巾を剥がし、董豚の顔面に投げつけた。
頭巾をを取ると、目つきの鋭い(良い言い方をすると、ダンディな顔つき)鼻の下には、八の字というべき生え方の髭を刃の様に鋭く生やしている。
曹操は、実尋へ手を差し伸べると、素早く実尋を自分の後ろへやり、再び刃を獣の様な体格の良い男へ向けなおした。

(さて、董卓の暗殺をするべく・・・奴の懐へ飛び込んだのはいいのだが・・・まさか、ここに帝が居るとは・・・ここは、帝の救出を最優先せねば・・・この場に長く留まっていては・・・城内の見張りに囲まれて危うい立場になる・・・ワシ一人なら、どうにでも動けるが、帝を守りながら戦い続けるのは・・・やはり不利か・・・)

曹操は、実尋の手を引き入ってきた戸口から駆け出すように脱出する。

「えーーーい!ワシから逃げられると思うな・・・・む??」
董豚は、追いかけようとしたが足が動かない。
曹操は、頭巾を董卓の顔面に投げ一時的に目を閉じた隙にトリモチを足元に投げ捨てたのだ。

「えーーーい・・・小癪な・・・なんと、悪知恵の働く奴じゃ・・・曲者じゃぁ!!者ども、奴を逃がすなぁぁぁ!!」
董卓の声が城内をこだまする。

曹操は、実尋の手を引き階段を駆け下りると、大広間(宴が行われた場所)に到着した。すると・・・多くの兵が増援として曹操と実尋を追ってきた。

(む・・・いかん!このままでは、逃げ場を失う・・・狼煙を上げたいが・・・室内で上げても外まで煙は届かん・・・せめて、なんとか城の外へ出ないと、城壁付近で待機している部隊に狼煙の合図が届かん!)

実尋は、「はぁ・・・はぁ・・・」と息を切らせていた。

「帝・・・なんと、奴からひどい仕打ちを受けたのですな・・・お気の毒に・・・」
曹操は、目を細くして言った。

(実は・・・ラーメンがまだ消化しきってない・・・なんて、言えないわ・・・)
実尋は、悲しそうな表情を「ワザと」して辱めを受けたヒロインの顔をしてみせた。


「さぁ!!曹操の首を取るチャンスだぁぁ!!」
一気に、兵達が攻めてきた。

「イカン!!帝・・・」
曹操が、実尋を庇おうと身を盾にしようとした・・・その時・・・


「御大将ぉぉぉぉぉ!!!!」
バケモノの様な声をあげながら、スキンヘッドの大男が正面の大きな戸口を体当たりで破り突っ込んできた。

「おぉぉ!!悪来(アクライ 典韋の異名)よぉぉぉ☆☆」
曹操は、大喜びをした。

(え??なにコノ・・・海坊主みたいな大男・・・)
実尋は、その容姿に引いた。


「悪来!!・・・しかし、キサマ何故・・・ここに??」

「花占いでさぁ!!」
典韋は、花びらが無い花を一輪懐から出した。

(キモ!!)
実尋は、口に手を当てる。

「こーして・・・無事?危ない?無事?危ない?無事?危ない?・・・・と、花びらを一枚ずつムシっていくんでさぁ!そーすると・・・最後の一枚に、危険だと・・・出やした!!」
どや顔をする典韋。

「おぉ!!お主に・・・占いの才があったとは・・・」
真顔で信じる曹操。

(いやいや・・・花占いは、花びらの枚数が偶数か、奇数かで・・・最初から解っちゃうんだけど・・・【白目】)
実尋は、オッサン二人の花占いの会話に暫くぼーぜんとした。


「とにかく・・・ここは、アッシに任せてお逃げ下せぇ!!」
典韋は、物凄い勢いで次から次へと、城の増援部隊をなぎ倒していった。

「なんと!!!典韋こそ・・・この孟徳の無双の盾よぉ☆☆」
曹操は、実尋を連れて城の外へ出た。


そこへ全身に錦といえる程の小金色の鎧を着た武将が現れた。

「む!!お主は・・・」
曹操は身構える。

「曹操!!ここで会ったが百年目!!!西涼の錦・・・こと、馬 孟起(バ モウキ)曹操よ・・・我が正義の槍!!受けるが良い!!!」
馬超 孟起(バチョウ モウキ)。西涼の錦と呼ばれる豪傑。しかし曹操軍により一族や仲間を殺された恨みを持ち、董卓軍と手を組んだのだ。

馬超(バチョウ)は、馬上戦闘を得意とし、馬を自身の足の様に扱い・・・小回りを利かせ、曹操の頭上から槍で攻撃をしかけた。


曹操は、なんとか自身の剣で防いだが、馬超(バチョウ)自身は乗馬しているので、馬に乗っていない曹操の高さからだと攻撃は当てる事が困難であり、防戦一方となる。董卓の城から走り通しで疲労も蓄積していた。



「えぇーーい!こんな時に!!!・・・帝よ!夏侯惇が用意した特性のタイマツだ!城内の周辺に明かりを灯す火がある。そこに行き・・・狼煙をあげつつお逃げ下さい!!そのタイマツを持っていれば、我が軍の精鋭部隊が必ず守り抜いてくださる・・・さぁ!!ここはワシに任せて、どうか・・・お逃げを!!」
曹操は、馬超が放つ頭上へ降り注ぐ槍の攻撃を、自身の剣で防ぎつつ実尋へ指示した。






その頃、城壁付近の夏侯惇は、城の庭園内で煙が上がったのを発見した。

「む!・・・狼煙が・・・孟徳か?」

者共ぉ!!速やかに進軍開始!!急げぇ!!!」



次回に続くデス☆


復讐心からは、何も生み出す事は出来ん!
どれだけの恨みを背負っても
貴様にくれてやる命など、我が軍には一つも無い!
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真「アナザー」三國士 15「西涼の狼」


時は乱世。
中国地域では、黄巾の乱が勃発。
帝(みかど)の命により・・・何進(カシン)が総大将を引き受け。
各群雄達の活躍により、黄巾の乱は平定された。

帝からの労いにより、各群雄は宮廷に招かれ・・・
盛大なる宴が行われた。

各群雄達は、戦の疲れを忘れゆっくりと羽根を伸ばした。

そんな中、宮廷内で事件がおこった・・・

帝が董卓により誘拐されてしまった!・・・という噂がたったのだ。

董卓は、宮廷内の黒い早馬を奪取し、門番達を蹴散らし、関所を無断で通過したという。

しかし、実はこの乱世!異世界からきた傭兵ネロ。未来からやってきた、ちぃ衛門らの登場により、本来の歴史と大きく変わってしまい・・・董卓本人は黄巾の乱で既に殉職していたのだ・・・





本編

董卓乱心!帝の誘拐!至急見つけ次第報告されたし!

宮廷からの御触書が立っていた。
御触書とは、木製の一本の木材に薄そうなベニヤ板の様な物が上の方にくっ付いており・・・簡単にいうと、プラカードの様な形である。村人や町人に呼びかける回覧板の様な物であり、役人達が良く利用する。


黄巾の乱が平定され、群雄達を労いの席が設けられた夜更けに、宮廷内で董卓(の甲冑を身に着けた恋華)が眠っている帝(実尋)を馬に乗せ宮廷から連れ去るように駆け抜けていった事が多くの門番から確認されており、阻止しようとした門番は矢を放たれ手傷を負っていたのだ。


帝という存在は、軍の手中に置き、帝の持っている権限を利用する事により・・・
この乱世は事をスムーズに運ぶことが出来る。
例えば、一国の主が、帝を手中に置く事で自分のやりたい事が
「これは、帝の御意思である!皆従うように・・・」と一文を出す事で多くの群雄は、それに従わなければならない。
そして、逆らう者は、反逆罪として扱われてしまう。
帝自身にその意は、無くとも・・・人質に取られるだけでその効力は絶大な物である。

宮廷は、帝の権力を群雄達の私欲に使われる事を恐れていた。

そして、現在多くの目撃者がいると言われる董卓こそ、帝を利用する可能性が高いとして危険視されていた。

董卓が現時点、拠点として扱っている場所は「西涼」(セイリョウ)。
董卓が、帝を西涼に連れ帰り、防衛を固め・・・帝の名を使った新たな御触書が立てられた時点で董卓の独断の政治が始まってしまう。

時代は、董卓の優位に事を運ぼうとしていた。




その頃、帝となった実尋と・・・その帝と行動を共にする董卓(の甲冑を纏う恋華)は、「董卓乱心!~」の御触書を目にする。


「恋華さん・・・・その恰好は・・・・まさか・・・」
帝(実尋)は、隣にいる・・・恋華の格好を見て固まった。

「ヅラじゃない!帝だぁぁ!!・・・・どうかな?実尋氏に見えるかな?www」
恋華は、どうやら帝(実尋)の格好をしているつもりらしい・・・
恋華自身が金髪の鬘を被り、近場に売っていた着物に着替えたのだ。
勿論、実尋とは似ても似つかない・・・金髪の鬘を被ったとはいえ、髪型は大分違う・・・着物も、実尋が現在来ているのは赤であるが、恋華は黒だった。
高貴な顔立ちと青く澄んだ瞳を持つ実尋に対して、恋華の顔立ちが、幼さを持っているが、高貴というより性悪な顔立ちで目つきも実尋より少し細めでヤンキーっぽい。瞳は青ではなく・・・少し邪悪な赤紫色である。

「・・・・ん~・・・まぁ、この世界は証明写真とか無いし・・・この前、ピー●姫がワタクシになり替わろうとして、割と金髪なら誰でも帝として振舞えちゃうみたいだし・・・」
と帝(実尋)がいうと、

「うっほーーーい☆これで私も、帝・・・いや、女帝恋華だ☆やっほーーい!!」
金髪のヅラを被った恋華は飛び跳ねて喜んだ。

「・・・まぁ、董卓の甲冑よりは・・・目立たないわね・・・それで、これからどうするの?」
帝(実尋)が恋華に訊く。

「まず、このまま西涼に向かう!・・・・ってか、もうすぐそこだけどね・・・」

「ほぅ、ほぅ・・・」
恋華の話に、実尋は頷く。

「西涼についたら、再び・・・董卓の甲冑を着る!」

「!!!また、董卓やるの?割と狙われてるんじゃ??」
恋華のやや突発的な思い付きと思われる発言に思わず、口に手を押さえる実尋。

「まぁ・・・速攻城内に入って門と警備を厳重にするには・・・やっぱり、西涼の主である、董卓の権限が必要だしね・・・そんで、防備を固めたら、ちぃ衛門さん達に使い(速足のお手紙配達係)を送って、現状報告かな・・・」
恋華は、淡々と話を続ける。

「そうね・・・そろそろ、連絡を取らないと・・・宮廷内で、ちぃ衛門さんは、孫堅軍と共に江東(コウトウ)の拠点に向かったと聞いたわ。使いを送るなら、そこに決まりね。除闇さんや、景親さん達は?」
と実尋は、恋華に訊く。

「うーーん・・・除闇達は・・・解らん・・・」
恋華は腕を組んで少し下を向く。
実は、赤い帽子を被った小太りなオッサン(マリ●)達の暗殺計画から、逃げる様に寝ている実尋を連れて逃げてきた恋華。宮廷内で夕食を共にしたきり、ちぃ衛門以外の行方は解らなかったのだ。
ちぃ衛門に関しては、宮廷から早めに出発した孫堅軍に同行した為、江東(コウトウ)の地に居る事が解るが、曹操軍に居る除闇や、行方知れずの他のメンツ(景親、ギン、ロン毛の男)に関しての情報はゼロだった。

「そぅ・・・・とりあえず、まずはちぃ衛門さんの所へ情報を集めましょう☆」
除闇の身を案じたのか、恋華が少し下を向いた所に明るく話しかける実尋。

「きっと、お手紙読みながら・・・デス!デス!って言ってそうだね」
さりげなく、ちぃ衛門の口癖を真似する恋華に、実尋は笑ってしまった。


「ねぇ・・・そういえば、実際の所本物の董卓って、どうなったの?ワタクシ黄巾の乱(戦 イクサ)の最中は、宮廷内で待っているだけだったから・・・確か、ワタクシと総大将の何進(カシン)が事の説明をしている時に、ワタクシを舐めるような嫌らしい視線にで見つめていたヒト・・・あの方が・・・・ホンモノの董卓だったかと思うのだけど・・・」
実尋は、恋華に訊く。

「うん・・・黒い髭の身体の大きくて太ったオッサン。景親さんがホンモノの董卓だって言ってたよ☆・・・やってしまったけど・・・」

「やってしまった・・・って・・・恋華さん・・・」
さらに、実尋は恋華に訊く。

「うーーーん・・・私も黄巾のアルバイトだったからね・・・とりあえず、景親さんが、視界がゼロになるくらいドライアイスをもくもく使って、董卓が孤立したトコに、意地悪なくらい生卵を投げつけた・・・そんで、卵まみれになって、足滑らせて崖から落ちちゃった・・・」
恋華は、笑いながら答えた。

「タマゴまみれの死体なら、すぐに発見されそうだけど、どうやって隠したのかしら?」

「え?だって・・・それは・・・・アハハハハ☆・・・魔法のチカラで、エイってね☆」
実尋の質問に笑って誤魔化す恋華。
(さすがに、トンカツにして宮廷内にて提供したら、実尋氏が大喜びで食べた・・・なんて言えない・・・)

「???まぁ、・・・とりあえず、董卓のホンモノは今は居ないって事よね?」
恋華の意味深な笑いに少し首をかしげる実尋。


「まぁ、乱世だし・・・良く、影武者を戦場で身代わりにして本人はどこかに居るって、多い・・・とか景親さんが以前話してたから・・・」

「なるほど・・・深いわね・・・乱世って・・・あら??これって・・・」
と恋華の話に頷きながら、近くの壁のポスターを発見する実尋。


西涼(セイリョウ)前、徒歩5分!
激ウマ大盛りラーメン大食い選手権!
優勝者には・・・高額●●●●資金が手に入る!

まさかの大食い選手権のポスター!
実尋と恋華は、その高額資金に目を丸くした。
これだけの資金があれば、ちぃ衛門が修理中のタイムマシーンの材料(主に鉄)が多めに買える!

「ほむほむ・・・・ワタクシ!実は、ラーメンは結構イケル口なのですわ!」
実尋は強気な姿勢を見せる。

「おぉ!出場されるのですな?ここは、元祖ラーメン女帝の実力を発揮すると!!」

「誰が、ラーメン女帝よ・・・w・・・でもワタクシ、ラーメンは自信ありますわ!」
恋華に軽くツッコミを入れつつ、腕をまくる実尋。


こうして、ラーメンの大食い選手権に参加した実尋と恋華。


店の中には、多くの大食い猛者達と、実尋と恋華が席に座った。

ドーーーン!!!
開始の合図として、勢いよく(天下一武闘会に出てきそうな)ドラが鳴らされた。

選手達は、一斉にラーメンを食べ始めた。
尚、調味料を使うのは自由、口の中を冷やす際に使う飲み物は、何を飲んでも自由である。

恋華は、ラーメンを見ながら思った・・・このラーメンは、若干具が少ない・・・

「スミマセン!!トッピングに角煮追加!!!」
開始早々、恋華は角煮を追加した。
注文すると、とても美味しそうな角煮が12コ程来た。

「ゴクリ・・・まぁ、なんて美味しそう☆」
実尋も隣の角煮が気になってしまった。


恋華は、12個の角煮を実尋と6こずつ分け、角煮ラーメンにして美味しく頂いた。

実尋は、食欲をあげたのか・・・一気にスープ事平らげ・・・

「お替りください!!!」
と、気合で言い放った。

ギャラリーは、ビックリした。歳の若い美しい女性がまず、一番にお替りしたのだ。

「ほーー・・・なかなかの速さ。だが、戦いとは二手三手先の事を考えて行う物だ・・・これは、早食いではない・・・大食いだ・・・フッフッフ・・・」
恋華の隣の席で、仮面をつけ赤い軍服を着た男が静かに笑って、自分のペースで確実にラーメンを進めている。

おかわり下さい!おかわり下さい!・・・赤い軍服を着た男が自分のペースで食べている中、次々に選手たちがお替りをしていく。

「えぇーーーい!冗談ではない!!!」
カナリ周りの猛者達が、ハイペースでお替りをした為、焦って箸をすすめる赤い軍服男。
尚、赤い軍服男は、この15話限定のゲストキャラですが、あえて・・・この赤い軍服男の台詞は赤で表示します。

「ライス下さい!!餃子もください!!あと、角煮お替り!!」
サイドメニューを一気に追加する恋華。一気に食欲をアップする作戦か?
例の如く、さりげなく・・・実尋のラーメンに角煮を6個トッピングする恋華。
実尋は、角煮のアミノ酸のおかげ??・・・か、スープ事体内に流し込み・・・

「お替りください!!!」
気合のお替りコールの実尋。最後に残った麺を箸ですくわず・・・スープ事流し込む・・・・
これによって、箸で麺を探す手間は省けるのだが・・・

現状・・・実尋ラーメン3杯!!周りの猛者2杯目の途中・・・
赤い軍服男、ラーメン1杯目・・・恋華のテーブルには5杯分のどんぶりが重なっている!?


実尋は、隣の恋華のどんぶりを見た。
(ご・・・5杯目!!予想はしていたけど・・・流石、アンドロイド!!中々やるわね・・・でもワタシクもまだ・・・ホンキじゃなくってよ?どうやら・・・ワタシクと恋華さんの一騎打ちになりそうね・・・)
実尋は、立ち上がり、軽くスクワットをして、コップ一杯の水を飲み干した。



「ほぅ・・・幽門を開き、胃の中の食べ物を下に落とす運動か・・・あの娘・・・限界は近いな・・・」
赤い軍服の男は実尋の動きを良く観察していた。

実尋は、帯を解いた・・・

「ほぅ・・・(ピキーーーン)そこか!」

そして、今まではラーメンの麺をある程度食べてから、最後に残った麺をスープ如飲み干すという形をとっていたのだが・・・今度は、最初からどんぶりを持ち上げ、中に入れられた角煮6個如一気にお茶漬け食いをした。

「チャンスは最大限に生かす!それが私の主義だ!」
「私も、おかわりを頂こう・・・・」

「やりますな!!実尋氏・・・ならば、私も・・・」
恋華もどんぶりの中にレバニラを入れて書き込み食いを開始した。

カツカツカツ・・・

小気味よいどんぶりに箸をあてる音が聞こえる。

ずるずるずる~と麺をする音を鳴らし
「おかわり下さい!!!」
今まで以上の声量でお替りコールをいう実尋。

「私も、おかわりを頂こう・・・・」

カツカツカツ・・・どんぶりから箸の当たる音を鳴らし
おかわり下さい!!!!エビチリと、小籠包、角煮、餃子も!!!」
実尋に続いて、絶対に負けん!対抗心むき出しでお替りをする恋華。


「バケモノか!!!こいつら・・・ラーメンの4杯目・・・今まで以上の速さで・・・・(そして・・・なぜ、もう片割れの相棒?と思われる方は、6杯も・・・食べているのだ?しかもサイドメニューまで!!!)」

(フッフッフッフ・・・どうやら、他の選手は完全に金髪の二人の女性のペースに飲まれ自分のペースを崩してしまった・・・その結果・・・金髪の女性二人以外は箸が止まっている・・・・)



「クッソ・・・」
「もう限界だ・・・」


「フッフッフ・・・・認めたくないようだな・・・自分自身の若さゆえの過ちとは・・・」
赤い軍服の男は・・・気づかれない様に少しずつペースを上げていた。
「まだだ!まだ終わらんよ!おかわりを頂こう・・・・」
赤い軍服の男は、ラーメンにさり気なく一味唐辛子をかけスープの色を赤く染めていた。そして、飲み物には、ほぼ手を付けずにラーメンの麺と具を食した。

「私は、引き続きおかわりを頂こう・・・・」




「!!!!!くっ・・・・おかしいですわ・・・帯を解いたのに・・・ヒグマ落とし(胃の中のモノを下に落とす大食い選手独特の運動方法)もしたのに・・・私のペースが・・・あがらない・・・」
実尋の箸が止まった。

「ハァ・・・・ハァ・・・・く、苦しい・・・」
実尋が6杯目のラーメンから一気にペースが落ちた。
「(フッフッフ・・・ここまでの様だな・・・)私も、おかわりを頂こう・・・・」

ラーメンのスープ全部飲み干しているので喉が大分乾いてしまったので、水をさらに飲み干す。


「!!!!」
実尋は、気づくと他の大食い選手達が一気に食べ始めた。

「どーーいうこと??今までダウン寸前の方々が・・・突然!!!」
実尋のペースダウンを確認したように、他の周りの選手は息を吹き返した。

「ハッハッハッハッハ・・・・これが、ベテランとシロウトの差だ!戦いは非情さ!・・・周りの猛者達は、この瞬間を待っていたのかもしれんな・・・」
赤い軍服の男は、実尋のリアクションを見て高らかに笑った。



「おかしいわ・・・ワタクシ、風邪をひいている時でもラーメン12杯軽くイケル口なのに・・・・どうして、今日は・・・・!!!!!」
実尋は、自分のラーメンのどんぶりの中を見て絶句した。

「これは!!!」
実尋のどんぶり内には、こぶし大の角煮が、6個乗っていた!

「まさか・・・みんなのラーメンには???・・・・入ってない!!!!」
実尋は、さらに絶句!!

その時、隣の恋華が(角煮美味しいね☆もっとお替り頼む?)という合図を送りながらニッコリ笑っていた。
「となりに、伏兵がいたーーーーーー!!!!」

「君の友人からの(角煮)プレゼントさ(まさか、毎回お替りする度に6個も乗せられるとはな)・・・・私は、おかわりを頂こう・・・・」

「声、ちっちゃ・・・!!!!まさか!!!」
実尋は、赤い軍服男の作戦が読めた・・・この男、気づかれないようにさりげなくお替りコールをしていたのだ。


「・・・・・・・・・まさか、抜かれた??」
実尋は、恋華のテーブルに大量につまれたどんぶりの影に、赤い軍服男のどんぶりが高々積まれているのを目視した。

「角煮を30個ほど食せば、こうもなろう・・・それに、ラーメン大食いルールでは口腔内を火傷しないように、スープは飲み切らなくても良いルールになっている・・・それを選手たちは利用して、ズルイ小物選手は、麺を少しばかり残し、大きい声でお替りという事で食べきったアピールをし、少しずつ残し・・・胃に溜まる麺を調整する輩もいる。ラーメンを配る方も、そんな選手達に、失格と言えずに見逃す小心物もいる・・・」

「私が使用している調味料は、赤トウガラシを粉末にした一味唐辛子だ・・・実は、カプサイシンを含み、食欲増進、発汗、脂肪燃焼を助ける効果を持つ・・・そして、水の飲みすぎも厳禁だ・・・胃に溜まる・・・」



赤い軍服男、7杯目
実尋、6杯目。
他の猛者5杯目がそろそろ食べ終わる頃・・・
恋華、22杯のどんぶりがつまれている。


「悪いけど・・・アナタがどこまで頑張っても一位にはなれないわね・・・フッフッフ」
実尋は、静かに笑う。

「おかわり下さい☆☆」

「ほぅ??・・・・23?いや24杯目か?・・・確かに、その食欲には感服するが・・・・」
実尋と赤い軍服男の間の席で、もくもくと食べ進める恋華。

「どう?これで解ったかしら?・・・・貴方のベテラン様の作戦には、感服するけどね☆」
実尋は、頬杖をつきながら微笑んでいる。

「余裕だな・・・なにか、休憩タイムか?制限時間は・・・どうやら、あと2分らしいぞ?」


「おかわり下さい☆☆まだまだーーーー!!」

(悪いわね・・・コスプレ軍人さん・・・こっちのつれはアンドロイドなの・・・人間とは胃袋のスペックが違うの☆)
実尋は、勝ち誇る赤い軍服の男見ながら笑っていた。


「・・・・???あら???」
残り時間1分・・・その時ある事に気づく、恋華のラーメンカウントが、ゼロ杯である事に・・・

「え・・・(白目)」
実尋は固まった。


「おかわり下さい☆☆ひゃっほーーーい!私が、チャンピオンだ!!!」
恋華は、大盛りのライスに

餃子を乗せて食べていた。

そして、ラーメンは一杯目のラーメンの麺が半分以上残っている(スープは、ライスにかけて食していたw)

「ハッハッハッハッハ・・・・私の負けだよ☆」
赤い軍人は隣の恋華に拍手を送った。

周りのお客さんたちも盛大な拍手を送っていた。

実尋は、ぐったりとして横になっていた。
「恋華さ・・・・ん・・・・さっきから、おかわりって・・・(涙目)」

「実尋氏ーーー!!!私☆チャンピオンだよ――――☆やっほーーーい!!!」
大喜びをする恋華。と大笑いする観客。


「どーーーーして、
ライスなのよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!(大泣き)」












最終結果
赤い軍服の男7杯目(その後はあえてお替りをせず待っていた)
その他の猛者多くの者が6杯目の半分以上を食べ進めるが、食べきる事は叶わず・・・
実尋6杯目が手つかずとなってしまった。(恋華の盛り付けた角煮30個に完敗w)
恋華ゼロ杯。(ライスを25杯程食しているが、ライスはカウントされない。)




実尋と恋華は、大食い選手権に敗れ・・・




しばらく、トイレの中にお世話になった。





恋華の方が、どうやら先に出てきたのか?

恋華は、トイレから出て一人ポツンと立っていた。

「???実尋氏―??・・・あれ?トイレまだかな?」
恋華は、地面の水たまりを鏡の代わりにして・・・自分の顔を覗き込んだ。

「お??もしや・・・私も金髪イケル派か??よーーし!今度は、これで除闇を驚かそう☆イシシシシ・・・・」
と、恋華は一人で笑っていると・・・後ろから殺気を感じた。

「!!!」
恋華は、なんとか回避した。

後ろから、襲ってきた者がいた。
よく見ると、金髪の桃色のドレスを着た高貴な顔の女性・・・この者は、見覚えがある。宮廷で実尋の金髪を剃り落とし、自身が帝になろうと企てていた三人組の一人であった。

「はぁ・・・はぁ・・・ついに、見つけたわ・・・マリ●の仇!!そして、ワタクシの自慢の金髪を・・・よくも!!!」
どうやら、桃色のドレスを着た女性は、恨みを持っているようでカナリ殺気立っており、電動バリカンを構えていた。

「・・・・いやいや・・・なぜ、武器が電動バリカンなの・・・・?・・・ツッコミ入れたら負け??」
恋華は、軽く笑った。

「ワタクシと同じ目に合わせてやる!!」
桃色のドレスの女性は、恋華に飛び掛かってきた。

恋華は、再び回避をしつつ・・・桃色のドレスの女性の被っていた。金髪の鬘を外した。

「・・・・・なんだか、前作でこんなシュチュエーションがあったような?・・・あぁ、ハマコの時か・・・・」
恋華は、独り言を言いながら、さっと・・・桃色のドレスの女性が持っている電動バリカンを取り上げ、地面にたたきつけて壊した。
逃げようとする、桃色のドレスの女性は、あっさりと恋華に捕まった。

「いやあああああ・・・これ以上見ないでぇぇぇ」
桃色のドレスの女性は、虎狩りのような頭になっていた。(12話参照)
恋華は、とりあえず取り上げたクシャクシャの鬘を強引にかぶせ、胸倉を掴んで聞いた。
「誰の差し金だ?・・・答えろ・・・・」
恋華の目はいつも以上に細く怖い顔になっていた。

「董卓乱心!~」と書かれた御触書が書かれたのも・・・元々はこの一味の企みから回避する手段に過ぎなかった。恋華自身も少なからず迷惑しているので、再び現れるならトンカツにして誰かに提供してやろうかと思ったのだ。


「董卓様だ・・・・」
桃色のドレスの女性は、恋華から眼を逸らして話した。

「董卓??・・・どーいうことだ?董卓は・・・すでに・・・・」
恋華は、この世に居ないと言おうとしたが辞めた。

「西涼に董卓様はいる・・・・私の新たな主はトウタク・・・うっ!!・・・」
恋華は、胸倉を掴んだ状態でさらに高く持ち上げた。桃色のドレスの女性の頸動脈は少しずつ閉まっていった。

「答えろ董卓は、生きているのか???」
恋華は、少しだけ桃色のドレスの女性を少し下に下げると揺さぶるように聞いた。

「・・・・董卓の名を名乗る者が・・・居る・・・それ以上は知らん・・・私とて、董卓を名乗る者が黄巾の乱で亡くなった事実はしっている・・・貴様が董卓をやった事もな・・・」
女性は、頸動脈が大分しまっている状態で顔を赤くしていた。
恋華は、一度その身を降ろした。

女性は、自身の金髪の鬘の位置を少し整えると・・・恋華に睨みを効かし、ピンク色のドレスの裾から、短剣を抜き恋華に突き刺そうとしたが、すぐにナイフを取られ、女性は、右手の小指をへし折られた。

「あああああああああああああああ!!!」
女性は、崩れすように悲鳴をあげた。
恋華は、董卓の名を聞きだすとさらに容赦しなかった。

実尋の所在を察したからである。




「もぉ・・・あがいても無駄だ・・・西涼の狼は、西涼の錦と手を組んだ・・・もぉ、これであの女も終わ・・・!!!・・・ぁ・・・・」

「ありがとう・・・」
恋華は、無表情で礼を言った。
桃色のドレスの高貴な女性を丁寧に胸の上で合掌させて、開ききった目に手を添えそっと瞼を閉じた。



(董卓が生きている事は、やはり無い・・・あの景親さんが、奴の死体を見て董卓であると言ったのだ・・・恐らく間違いない。西涼の狼は、十中八九・・・董卓を名乗る者で間違いないが、恐らく私の様に董卓の死を知り、彼の権威を利用する為、あえて名を借りる者がいるのだろう・・・・・・そして、気になるのが西涼の錦。錦・・・とは、一体何者だろう・・・)
恋華は、脳裏でイロイロ考察しながら、西涼の元へ馬を急がせた。








その頃、西涼の城内の寝室では、
「グッハッハッハ・・・ようやく、帝を手中に置いた!これで、父も成し遂げなかった偉業を・・・このワシがなせるというわけだ!!」
黒く立派な髭を蓄えた、体格の良い男が・・・怯えて、後ろに下がる実尋の所へ近づいていた。

「さぁ・・・帝よ!ワシの元へ来い!まずは・・・祝杯だ!父の成し遂げなかった理想・・・酒池肉林の夢の第一歩として・・・私の懐へ、其方を寄り添わせてやろう・・・有難く思うが良い!!」
太く黒い腕が、細い実尋の身体へ忍び寄る。

「ちょ・・・ちょっと・・・ワタシク、お腹いっぱいであんまり動けないのに・・・このままじゃ、ホントに・・・・」
本来なら素早い身のこなしが出来る実尋だが・・・ラーメンの激戦の後である為、身体の動きは非常にゆっくり・・・というか、ゆっくり動かないとホントに吐いてしまう。






「そこまでだ!!」



鉄壁であるハズの西涼の董卓の築いた城・・・しかも、董卓がつかっている寝室に侵入者がきたのだ。


「キサマ!!!何奴???」


「フン・・・董卓!いや・・・董卓の名を語る、奴自身の忘れ形見よ・・・父親そっくりに育ち・・・奴と同じ野望の為に動くとは・・・親子揃ってつくづく呆れさせてくれる・・・・」
侵入者は、冷たい刃を鞘から引き抜きゆっくりと構えた。


「キサマ・・・何者かと聞いておる!!!」
実尋の前で仁王立ちする体格の良い獣の様な男は、侵入者へ向かって名を聞いた。


「曹 孟徳!・・・帝をお救いの参上仕った・・・さぁ、帝!こちらへ!!」
曹操は、実尋へ手を差し伸べると、素早く実尋を自分の後ろへやり、再び刃を獣の様な体格の良い男へ向けなおした。

(さて、董卓の暗殺をするべく・・・奴の懐へ飛び込んだのはいいのだが・・・まさか、ここに帝が居るとは・・・ここは、帝の救出を最優先せねば・・・この場に長く留まっていては・・・城内の見張りに囲まれて危うい立場になる・・・ワシ一人なら、どうにでも動けるが、帝を守りながら戦い続けるのは・・・やはり不利か・・・)


西涼の城にて、窮地に陥る帝(実尋)

そこへ、颯爽と現れたのは曹操孟徳!

乱世の奸雄の刃は、

邪悪な獣を打ち払う事が出来るのか?

真「アナザー」三國志 14「大器」


時は乱世。
中国地域では、黄巾の乱が勃発。
帝(みかど)の命により・・・何進(カシン)が総大将を引き受け。
各群雄達の活躍により、黄巾の乱は平定された。

帝からの労いにより、各群雄は宮廷に招かれ・・・
盛大なる宴が行われた。

各群雄達は、戦の疲れを忘れゆっくりと羽根を伸ばした。

そんな中、孫堅軍は江東の地へ戻り、復興支援に性を出した。

我武者羅に、そして真っすぐに生きる孫堅の仲間へ思いやる気持ちをみて
ネロは、孫堅の中に、父親像という物を見出し・・・
その人柄に惹かれていった。





本編

前日、江東の地で井戸の復旧作業を終えたネロは、深夜まで黄蓋に酒に付き合わされ、クタクタだった。死んだように熟睡するネロ・・・せめてゆっくり寝かせて欲しい・・・そんな願いも束の間・・・早朝から黄蓋に叩き起こされたので流石に逆切れした。

「だーーーーー!!ちょっとくらいゆっくり寝かせろーー!!」

「ガッハッハ・・・朝から元気がいいな!結構!結構!ガッハッハ・・・」
ネロが逆切れして飛び掛かっても、黄蓋の太い腕と頑強な身体の前に手も足も出ない。

黄蓋に猫が子猫を移動する際、くびねっこを掴むように・・・
ネロは、ひょいっと、孫堅達が待つ外に連れてこられた。

「まだ、夜が明けてないのに・・・何っスか??」
ネロは、目をこすりながら孫堅を見上げた。

この乱世の時代時計はないのだが・・・おおよそ、明け方の5時くらいと思われる時間である。
「ハッハッハ・・・・ネロよ!昨夜は大分黄蓋の酒に付き合わされたらしいな・・・まぁ、酒を飲んだら翌日は自己管理だ!」
孫堅は、腰に手を当てて高らかに笑った。

「ガッハッハ・・・この程度で根を上げては孫堅軍は務まらんぞーー・・・よーし、今夜もワシが酒に強い男になれるよーに、鍛えてやろう!」
黄蓋は、エアで酒を飲むしぐさをして見せると・・・孫堅が(その辺にしとけ)と手で制した。

「ネロよ!お前に紹介しておこう・・・ここにいるのが、俺の子!(サク)!そして・・・こっちにいるのが、策の世話焼きの周瑜(シュウユ)だ!」

策(サク)と呼ばれた男・・・正確には孫策伯符(ソンサク ハクフ)は、顔は孫堅を若くしたような顔つきで頭上に髷を結っており、上腕部を露出している服を着ているため、太い上腕筋が発達しているのが良く見える。恐らくカナリの腕力を持っているのだろう・・・
周瑜(シュウユ)と呼ばれた男は対照的に露出の少ない軍師的な服装で、やせ型で顔は女性の様な顔立ちで髷は結わず長髪をおろしている。

ざっくり説明すると、孫策(ソンサク)は江東の小覇王と呼ばれ、若きながらも近々父孫堅を継ぐと言われた武芸に優れた偉丈夫である。
周瑜(シュウユ)は、孫策の参謀と言える存在で傍らで支え知恵を貸す軍師的な存在である。ただ、文武両雄、才色兼備という二つに恵まれ、楽器等の曲芸の才も持ち合わせた・・・イカツイメンツが多い孫呉にとって希少な存在である。
孫堅は、この若き才ある二人を大変重宝し・・・孫呉の新しい未来を背負う為に唯一無二の存在であると考えていた。

「ネロとか言ったな?よろしくな!・・・ってか、親父!初対面なのに・・・俺が世話を焼かせる迷惑的な言い方するなよーー!」
孫策は、ネロの肩をポンと叩いた後、孫堅に不満をいった。

「ははは・・・・伯符(ハクフ・・・孫策の字(あざな))!当たらずしも、遠からず・・・と言ったところだろう?孫堅殿の大事な戦利品・・・帝から貰った皿を割った事は、もう詫びたのか?」
周瑜は伯符と孫策を字(あざな)で呼んだ。


※この時代の群雄達は「性」「名」「字」で名前が構成されており・・・
孫堅文台(ソンケン ブンダイ)でいうと、性が「孫」、名が「堅」、字が「文台」となる。

「あー・・・宮廷でもらった・・・孫堅様のお気に入り・・・割っちまったのか・・・」
ネロは、言い終わったあと・・・チラっと孫堅の顔を見て、(おれ知らねぇよー)と目を逸らした

「てめぇ!周瑜チクリやがったな・・・あれは、後で親父に謝るつもりだった・・・・んだ・・・あ・・・親父・・・・その、ワリィ・・・
孫策は、周瑜に逆切れしようと構えたが、父孫堅の顔が目に入り・・・肩を小さくしてしまった。小覇王・・・父の前ではホントに小さい覇王である。

(親父か・・・・)
ネロは、物心つく時には両親が居なかった為・・・孫堅と孫策のやりとりを少し羨ましく思った。




毎日怒られても良い・・・





やっぱり、家族っていいな・・・




その後、約20分程孫堅の説教が始まり・・・孫策は朝からテンションが下がり下を向いてしまった

孫策がのテンションが下がった事をよそに、孫堅が本題を話し始めた。
「昨日の井戸の復旧作業・・・みんなご苦労だった・・・これで、江東の民は水を自由に使える様になった・・・次は、飢えをなんとかしたい!そこでだ・・・早朝で悪いのだが、狩りをすることにする!この辺りは、若く食べ応えがある鹿が沢山いる・・・みんなで鹿を狩って村に届けようと思う。内蔵の処理を早めに済ませて、干し肉にすれば・・・それなりに日持ちもするだろう・・・それでは、各自に弓矢を配る!この弓矢は狩り様の弓矢で矢じりに毒はついていないが、先端部が鋭くなっている・・・鹿を発見したら、狙いやすい胴体ではなく、狙いにくい頭を狙う事に気を配ってくれ・・・」
と孫堅の説明が入った。

「あのー・・・ちょい、質問っス・・・俺、あんまり弓矢得意じゃないんですけど、胴体狙っちゃダメっすか?または・・・接近で斬りつけるとか・・・」
ネロが、自信無さそうに聴いた。

「ばっかだなー・・・良いか?鹿は江東の民の食料なんだぜ?胴体狙ったら、食うとこ減っちまう・・・」
孫策が、ネロに話した

「策の言う通りだ・・・この狩りは、民の食料確保が目的だ。頭部を狙い、一撃で鹿を仕留めるのだ!」
孫堅は、ネロに話すとまず、自身が弓を構え・・・鹿の眉間に矢を放ち一撃で仕留めた。

「お!さっすが・・・親父だぜ!」
孫堅の弓裁きを誇らしげに言う孫堅。

その直後、物凄い矢が、鹿の頭部に刺さり・・・その勢いで鹿が10メートル吹き飛んだ。

「なんと!!!」

「なんだよ・・・今の矢・・・どっから飛んできた?」
孫堅と孫策ほぼ同時に驚愕してしまった。

「!!!あ・・・・あそこ・・・」
ネロは、自分達よりも遥か後ろの方に、体系2メートル程の男が長い銀髪を靡かせながら、馬にまたがりやってきた。

「すまない・・・驚かせてしまったな・・・」
その男は、華陀院でネロ、黄蓋が一度会った・・・呂、四兄弟の一人、村雨であった。
「・・・ネロか、それと黄蓋殿も・・・ここで会うとは奇遇だな・・・華陀院では迷っていたようだったが、孫堅軍に組したか・・・」
村雨は、馬から降りると孫堅達に一度前で合掌し挨拶した。

「ほぅ、ネロの知人で会ったか・・・俺の名は、孫文台。こちらは、策、周瑜、黄蓋だ・・・」
孫堅は、自分達の事を村雨に紹介する。

「彼方が、江東の英雄・・・孫堅殿でしたが・・・お会いできて光栄です。」
村雨は、孫堅に再度合掌し挨拶した。村雨が挨拶すると、孫堅の後ろに孫策、周瑜、黄蓋が並び揃って、合掌して挨拶した。

「村雨殿・・・・孫堅軍は、とても良いところです。もし、まだ無所属でしたら・・・ご一緒しませんか?」
ネロは、村雨を誘った。

「あぁ!そらぁ良い考えだ!アンタの弓裁き・・・親父以上だぜ!アンタ程の御仁と、親父が組めば・・・天下取るのも訳無ぇぜ!」
孫策も続けて誘った

「出来れば、そうしたいのだが・・・今、家督を継ぐことで、家の中でゴタゴタしていて・・・それどころではないのだ・・・それに、俺はあまり戦が得意じゃない・・・こうして、鹿等、動物を狩る事だけが取り柄で・・・人殺める等・・・俺には・・・」
村雨は下を向いて話すと

「お家の事で無理をさせるのも、申し訳ない・・・伯符・・・彼のやるべき事を優先させてあげよう・・・」
周瑜が孫策をなだめる。
「・・・解ったよ・・・」

「村雨殿、江東の地・・・そこに、華陀院がある。もし怪我をしたらいつでも寄ってくれ・・・歓迎する。」
周瑜は、あえて華陀院の話を村雨にした。

「!!!・・・・華陀院・・・・ちぃ衛門もそこに・・・・」



村雨は、華陀院というキーワードに反応した。

「あぁ・・・黄巾の乱が平定されたからといっても、以前華陀院のあった場所は、イロイロ目をつけられているからな・・・江東の地ならば、我らがお守りする事も出来る。やはり、この戦乱の時代医者は希少だからな・・・村雨殿・・・もし、事が落ち着いたら一度会いに来ると良い・・・案じていたぞ?キミの事を・・・」
村雨の華陀院に対する反応を見て、周瑜はさらに続けた。

「うむ・・・解った!必ず行こう・・・」
村雨の反応を見て、周瑜と孫策はお互いに目を合わせて頷いた


(村雨が、孫堅軍に入る口実・・・フラグはつくった!)と・・・


周瑜が、華陀院の話をしたのは、わざとである。
この辺りで、呂四兄弟の一人である村雨がよく狩りをしているという情報を事前に得ていたので、村雨の食いつきそうな情報を事前に収集していた所、華陀から・・・村雨とちぃ衛門が良い仲だったという情報を得たのだ。
その為・・・一度、孫策に半ば強引に誘いをしかけ、一度村雨のやるべき事を優先させたと見せかけ、再度村雨の食いつく情報(エサ)を撒く。ここまでが周瑜の考えであった。


村雨、孫堅から弓の手ほどきを受けながら・・・
ネロは、慣れない手つきで鹿狩りを行った。
ネロ自身の矢は残念ながら鹿に命中する事は無かったが・・・鹿狩りは順調に終わった。

大量の鹿を狩る事に成功し、江東の村の民の飢えは改善された。













孫堅軍が、江東の村へ戻ると・・・事件が起きた。



孫堅の妻が、袁術に誘拐されてしまったのだ。

孫堅は、血相を変えて袁術の元へ向かった。
孫堅が、袁術の元へ辿り着くと・・・袁術は涼しい顔をして待っていた。

「孫堅殿・・・よく朕(チン)の元へ来た。さぁ、ゆっくりしていってくれ・・・」
袁術は話した。
※朕(チン)とは、袁術が使う第一人称デスw(自分はとっても偉いという自負があるのデス!)


「袁術殿・・・早急に聞かせてもらいたのですが・・・俺の家内がそちらにお世話になっていると聞きましたが・・・」
孫堅は、怒りを抑えながらゆっくり話をした。

「うむ・・・来ておるぞ、黄巾の乱も平定したのでな・・・朕(チン)が、夕食に招き寄せたのじゃ・・・朕(チン)の妻と仲良く茶を飲んで居るトコじゃ・・・そう、怖い顔をせんでも・・・お主が留守だったでの、無断で奥方を連れてきたのは、朕(チン)が悪かった・・・手厚く扱っておるので心配するな・・・」
袁術は、穏やかに話しているが・・・どこか上から目線であった。

「そうですか・・・無事と聞いて、安心しました・・・こちらも、急にいなくなったので心配してしまいました。・・・早速ですが、妻の安否を確認したい。妻に会わせていただけませんか?」
孫堅は、努めて丁寧に話した。

「うむ・・・その事じゃが、いま大分話が弾んでおる・・・女子同士の話じゃ、朕(チン)も邪魔をしとうない・・・そこでじゃ、話が終わり次第、朕(チン)が其方の所へ送り届けよう・・・どうじゃ悪い話ではあるまい?安心せい・・・そちの妻に興味はない・・・何もせん・・・純粋に、黄巾の乱のおかげで、朕(チン)の妻もそちの妻も・・・ストレスが溜まっておるのじゃ!・・・そちも、女心の解らん奴じゃのぅ・・・」
袁術は、少し眉間にシワを寄せて話した。

「は・・・はぁ」
女心が解らんと言われ、孫堅は少し下を向いた。

「すみません・・・それでも、私は妻が心配です。一度だけ、顔をみせてもらえませんか?」
孫堅は、頭を下げて頼んだ。

「くどい・・・朕(チン)は、女同士の話を邪魔をしたくない・・・という意見を曲げるつもりはない・・・」
袁術は、持っているセンスを「パシ」っと閉じて、頭を下げている孫堅の頭を3回程小突いた。









「おい・・・貴様・・・あまり図に乗るんじゃないぞ・・・」






孫堅は、静かに目を光らせた。

「ほぅ・・・なんと、恐ろしい!田舎武者の分際が・・・朕(チン)にそのような目を向けるとは・・・どうやら、お主・・・自分の置かれている立場が解っていないようだな・・・」
袁術はやはり涼しくも、上から目線を辞めなかった。

「手厚く扱っていると、申しておるのに・・・まだ、信じぬか?・・・良いのか・・・その様な目を朕(チン)に向けて・・・お主は、朕(チン)には絶対逆らえない立場である事が、まだ解らぬか?」

「・・・・・くっ・・・・・」
孫堅は、妻が人質に取れれている以上何も言い返せない立場にあった。

「袁術!!貴様・・・・目的はなんだ・・・いつまでも、こんな猿芝居を続ける訳ではあるまい・・・」
孫堅が率直に聞いた。

「フン・・・まぁ、そこまで言うなら教えてやる。玉璽だ!あの玉璽は・・・元来、初代皇帝となりうる・・・朕(チン)の元にあるべきものじゃ!玉璽を早急に朕(チン)の所へ持って参れ!」
袁術は目を細くして、袁術へ命令した。

「そちの妻は、手厚く扱っているのは嘘ではない・・・・が、・・・・そちの態度次第では、朕(チン)の気が変わってしまうかもしれん・・・・朕(チン)が田舎武者の礼儀知らずな態度に我慢している間に・・・玉璽を持ってこい・・・・何をしている!はよ!取って参れ!」

















孫堅は、江東の村に戻ると・・・早速、軍議(軍の会議)を開いた。


「ん~・・・・・袁術にしてやられた・・・・」
孫堅は、言った。

「親父・・・おふくろは??」
孫堅が聴く。

「あぁ・・・おそらく無事だ!今はその言葉を信じよう・・・」
孫堅が頭を抱えて言う。

「オイ・・・・まさか、会えなかったのかよ・・・ホントに無事なのか??」

「今は、止せ!伯符・・・・キモチは解る・・・」
孫堅は、さらに訊くが周瑜から制止が入った。

「孫堅殿・・・・如何しますか?玉璽を・・・袁術に渡すおつもりで・・・?」
黄蓋が、孫堅に訊く。

「うーーーーむ、今はそれより、他に手はない・・・・俺はもとより、玉璽を使って何をするつもりはない・・・それより、玉璽がここにある事で・・・周りの皆に迷惑をかけてしまう方が恐ろしい・・・この際、袁術に持たせる方がかえって・・・孫呉は安定するやもしれん・・・・」
孫堅は、頭を抱えながら話した。

「だけどよーー・・・親父、袁術なんかにこの玉璽取られちまっても良いのか?・・・この玉璽があれば・・・親父が天下を取るチャンスだったんだろ?親父が天下を取れば・・・今以上にここは、・・・・いや、多くの民が安定して暮らせる世の中が作れるかも知れないんだぜ?・・・周瑜・・・なんか、良い手は無いのか??」
孫策は、周瑜にすがりつく

「うむ・・・確かに、伯符の言う事は正しい・・・私自身も殿に天下を取って欲しい。これは、本音だ・・・・しかし、今・・・これ以上袁術を刺激すると・・・奥方の御命が危険だ・・・残念だが、今は・・・この玉璽を渡す以外にあるまい・・・ただ・・・玉璽を渡すだけで、袁術が奥方を返してくれればいいのだが・・・」
周瑜も腕を組んだまま、眉間にシワを寄せた。

「問題は・・・・そこだ・・・・しかし、時間を引き延ばしすぎるのも、危険だ・・・すまないが、俺はこの玉璽を袁術に渡しにいってくる・・・」
孫堅が、立ち上がった時・・・伝令が入った。





「伝令ーーーー!!!袁術軍に、ネロ殿単身で奇襲に入ったとの事!!」





「アイツ!!無茶しやがって・・・・」
孫堅は、胸の前で拳と掌手を・・・パンと合わせる。

「く・・・・マズイぞ・・・このままでは・・・・とにかく、俺は袁術軍の所へ行かねば・・・他の者は、ここで待機だ!」
孫堅が立ち上がると、孫策も立ち上がった。
「親父・・・俺も行くぜ!これ以上じっとしてられるか・・・・」

「孫堅殿・・・私も行きましょう・・・伯符はこれ以上ここでじっとしていられる程、人間は出来てません・・・ならば、同行させた方が無茶を避けられます。私が傍で見張るのでお許しを!」
と、周瑜も続いて立ち上がった。


こうして、袁術の元へ・・・孫堅、孫策、周瑜が向かう事になった。

孫堅が、袁術の元へ辿り着いた時には・・・時すでに遅し・・・
袁術の顔が引きつっていた。

「孫堅殿・・・このモノは、知り合い・・・・ですかな?」



袁術の後ろには、貼り付け状態になっているネロの姿があった。

ネロは、夜襲をかけ・・・門番13人を斬りつけ、内部に潜入したが・・・内部で道に迷っている間に囲まれ捕縛されてしまったのだ




「申し訳ありません!!!私の命令にございます・・・・可能な限りの条件をのみます!どうか・・・その男の御命はお助け下さい!!」
袁術の前で真っ先に土下座をした男は孫策だった。



「!!・・・・策!!」
孫堅は、目を疑った・・・あれほど、ぶっきら棒で頭を下げるのが嫌いな世間知らずの息子が、自分より先に頭を下げたのだ。

「伯符・・・・(まさか・・・キミが最初に膝をつくとは・・・驚かされたよ・・・やはりは、私は最期までキミの傍らに居させてもらおう!)」
周瑜は、孫策のその姿に感服し、この際共に切腹も覚悟しようと腹をくくって孫策の隣で土下座をした。




「ほ~~☆・・・・これは、見物じゃな☆孫堅殿~☆・・・・どうじゃ?見ろ!!朕(チン)の偉大さが解っておるのは、そちの息子達の方じゃったわ・・・・これは、良い!!非常に良い!!!気に入った☆」
袁術は、非常に上機嫌になった。

袁術は・・・孫堅軍に、孫堅の妻とネロを返した。
しかし、その条件は・・・非常にシビアな物だった。

条件1.孫策、周瑜を袁術の養子として差し出す事。
※実質血縁関係に近い契りを友好関係を交わす。

条件2.孫堅軍の全指揮は袁術軍に委ねる。
※孫堅軍の武功も、与えらる褒美も・・・袁術軍の物となる。今後孫堅ら群雄らは袁術軍の所属となり、兵は没収となる。

条件3.玉璽を献上する。
※「元々朕(チン)の物じゃーーw」




このシビアな条件を、孫堅は全て飲んだ。飲まざる得なかった・・・妻とネロ奪還・・・それ以上に先に息子が頭を下げたの眼前にした時・・・
すでに世代交代である事を実感したのだった。



江東の虎、孫堅文台は・・・
こうして孫呉を託すべく未来の牙を捥ぎ取られてしまった。




静かに夜明けの空を眺める孫堅を隣に、ネロは激しく泣いた。


「ネロよ!もう泣くな・・・・そんなに自分を責めるな・・・」
孫堅は、ネロの肩を叩いた。

「だって・・・・俺のせいで・・・・」

「お前は、自分が正しいと思う正義の為に戦った・・・たまたま、結果がこうなっただけだ・・・・誰も、お前を責める事はしない・・・それに、まだ何も変わっては無い!!」

「え??」
孫堅の言葉に、ネロは目を丸くした。孫堅は実質軍事力といえる物をほぼ失った・・・何も変わっていない・・・そんなハズはない!

「そうだろう?ネロ!お前は生きている・・・そして、俺も生きている・・・策も!周瑜も!黄蓋も・・・そして、我が妻なんて、美味しい夕飯をご馳走になった・・・お土産まで貰ったと笑っておったわ・・・ハッハッハッハ・・・・これは、完全にやられたわ・・・」
ネロは、そんな孫堅の言葉にさらに涙が込み上げてきた。

とにかく、くやしい!

袁術の軍に負けた事、

自分が短慮な行動をとった事・・・


そして、この状況でも笑顔を絶やさない・・・孫堅の大器。



ネロは、この先正直どうなるか解らない・・・そして、不安が沢山ある。

しかし、この乱世の世界にやってきて、良かったと最近は思うようになった。

どんな苦境でも、この孫堅という大器がいる限り・・・

絶対絶命でも乗り越えられる気がした・・・

この時、ネロはそう思った。













真「アナザー」三國士 13「俺の家族」



時は乱世。
中国地域では、黄巾の乱が勃発。
帝(みかど)の命により・・・何進(カシン)が総大将を引き受け。
各群雄達の活躍により、黄巾の乱は平定された。

帝からの労いにより、各群雄は宮廷に招かれ・・・
盛大なる宴が行われた。

各群雄達は、戦の疲れを忘れゆっくりと羽根を伸ばした。

宮廷からの手厚い労いと料理を堪能した孫堅軍は、翌日まで滞在する事はせず・・・
江東の地へ戻る事にした。

自分達が労いを受けている間も、民は荒れ果てた大地で飢えを凌いで耐えて生活しているのだ。

そう、少しでも早く・・・民に楽な生活をさせてやりたい。

それが、孫堅軍の願いだったからだ。





本編

孫堅軍に入隊したネロは、共に孫堅軍と江東の地へ向かい、復興支援に手を貸す事にした。
戦場で怪我をした者や、村で黄巾の賊に襲われた者の手当ても必要だ・・・というネロの提案から、医療知識の高い華陀先生と助手のちぃ衛門も同行する事になった。
「江東の地で・・・華陀院の支店を作るデス!」
という事に・・・
華陀先生が実は、無免許医師である事は・・・この際内緒デス(汗)



「はっはっは・・・流石ですな・・・孫堅殿!一泊もせず、即江東の地へ帰還し、復興支援に尽くすとは・・・」
黄蓋は、豪快に笑った。

「はい・・・流石に一泊くらいはしても良いかと・・・自分も思いましたよ・・・」
ネロは、少し眠そうに話した。

孫堅軍は、軍の規律等はそれ程厳しくない様子で・・・お頭が元海賊なので

道中も馬上でアットホームな感じで話している事が多い。

(・・・そーいえば、俺のかつての部隊も・・・割とアットホームな感じだったな・・・「ヅラじゃない!!カツラだーー!」・・・とか、司令官が良く言ってたな・・・)
ネロは、少しだけ・・・乱世に来る前の自分の世界で傭兵をやっていた時の事を思い出した。


ぼんやりしているネロを見て・・・
孫堅は声をかけた。
「どーした?ネロ・・・少し浮かない顔をしているな?昨夜の宴で飲み過ぎたか?」
先頭で乗馬している孫堅は、少しペースを落として、ネロの馬の方へ自分の馬を寄せた。

※大体・・・先頭に孫堅、黄蓋、黄蓋の隣にネロ・・・その後ろに、数名の武将や騎馬隊・・・その後ろに歩兵隊という順番デス!
私、ちぃーー衛門は、騎馬隊の間に、馬車がありまして・・・その馬車の方へ載せて頂いてマス・・・中々揺れるので、時々華陀先生は・・・
「ストーーーップ・・・(嘔吐)」という感じデス・・・背中をさする私でしたw


「ネロ・・・」

「あ・・・スミマセン・・・少し昔の自分の部隊の事を考えてまして・・・」
ネロは、孫堅に気づくと軽く謝罪する。

「そうか・・・そういえば、ネロは俺のとこに来る前も・・・どこかに所属していたんだったな・・・戦闘の立ち振る舞いを見れば解るぞ・・・そうだな・・・せっかくだから、お前の昔の所属していた隊について聞かせてくれないか?」
孫堅は、ネロの傍へ馬を寄せ、ネロに訊ねた。


「あぁ・・・そーっすね・・・俺は、ここに来る前は、防衛戦をやってました。」

「ほぅ、拠点の管理か・・・それは、中々酷な戦いだったな・・・戦は攻めるより、守る戦いの方が難だ。攻める際は、自分達の考え方で進める事が出来るが、守る側は全てが後手に周り・・・相手からの出方を常に気を配らねばならない・・・」
ネロの話に孫堅が頷く。

「はい・・・それで、敵の数が多すぎて、周りにいる味方はどんどんやられて・・・俺自身、敵地に特攻をかけて・・・」

「何?特攻だと?」
ネロの話に孫堅は眉間にシワを寄せた。そしてネロの話が終わる前に、ネロの馬の前に自分の馬を出して、道を塞ぐように止めた。

「ふーーー・・・やれやれ・・・みんなーーー!ここで一旦休憩だ!江東の地は、もうすぐそこだ・・・焦る事はない。」
黄蓋は、孫堅の表情に何かを察し、一同に休憩を取らせた。

「う・・・うううう」
華陀は、慌てて馬車から降りた。続いて、華陀を追いかけるようにちぃ衛門が降りて、、、

「華陀先生・・・しっかりデス!あ・・・誰かクチをゆすぐお水を下さいデス!」

あ・・・華陀先生がどうなかったは、想像にお任せするデス・・・(汗)






木陰で孫堅とネロは二人きりになって話した。
「ネロ・・・お前は、何故特攻をしたのだ?英雄にでもなるつもりだったのか?」

そう・・・話と言っても、孫堅の説教だった。

「いいか?ネロ!特攻をするという事は、命を捨てる事だ・・・その行為をしたお前は死んでいるのだ命は、一度捨てては、二度と戻る事は無いお前は、自分が死んだ後の世界を考えた事があるのか?

「俺が・・・死んだ後の世界・・・」
孫堅の言葉をネロは復唱するように口にした。

「そうだ!聴け!!ネロよ・・・お前が死んだ後、どうなると思う?・・・想像した事はあるのか?」

「・・・・俺が死んだ後・・・・」

「お前の両親はどう思う?お前の事を思う者達は・・・お前が死んだ後どう思う?」
孫堅は、ネロの胸倉を掴み、揺さぶるようにして、鼓膜が破れる程大きな声で語り掛けた。
勿論、その声は木陰に隠れていても・・・周りの兵達に駄々洩れである。
しかし、その熱い語り掛ける姿が兵達の士気を上げているのだった。

ネロは、孫堅から眼を逸らすように言った。
「いや・・・俺の両親は、もう亡くなっているし・・・俺は、元々天涯孤独の身・・・俺が死んだって悲しむ奴なんか誰も・・・」


「愚か者!!」


ドカ

「ネロさん・・・殴られたデス・・・」
止めに行こうとした私を、華陀先生は、口を手ぬぐいで押さえながら、首を横に振ったデス・・・
この場合・・・(このまま、そっとしてやりなさい・・・)という意味か、(私は、もっと吐きたいのだ・・・背中をさすってくれ・・・)なのか・・・・うん、前者だと信じマス!

「ちぃ衛門くん・・・・背中をさすってくれんか・・・」

「ヒーー・・・後者だった(汗)」




「ネロよ!!人が死ぬことで悲しむモノが居ないという事は、この世には無いのだ!乱世では、戦いを続ける事で人が話らず死ぬ!勝者が居れば、必ず敗者もいるように・・・俺達が宮廷で労いを受けている間に、死者の残された遺族は悲しい思いをしている・・・それは、誰が死んでも同じだ!孫呉に所属したからには、勝手に死ぬことは許さん!!孫呉の絆は家族の絆!ここにいる俺達は、お前の家族として戦場にあり続ける・・・」
ネロは、唇を切った様子で少し口元から血を垂らしていた。手で口を拭いながら、孫堅から眼を逸らさなかった。

「ネロ・・・」






お前が、死んだら・・・







俺は悲しい!






それだけは忘れないでくれよ・・・





孫堅は、ネロに手を差し出し・・・ぐいっと引っ張るように起こしあげた。


「へ・・・・・・」
黄蓋は、軽く鼻の下をすすると・・・
物凄く大きな声でみんなに号令をかけた。

まるで、孫堅の最後小さい声の台詞をかき消すかのように・・・

「よーーーし、みんな休憩終わりーー!出発だーー!」



乗馬したネロは、再び黄蓋の隣に隊列を組んで馬を進めた。

「ガッハッハ・・・どうやら、派手に歓迎されたな!兄弟ぃ!!」
黄蓋は、自分の唇の古傷を軽く指で触りながら・・・俺も昔やられたぜ☆という合図をネロに送った。

「フ・・・兄弟か・・・まだ俺は、そんなに歳じゃない・・・・」
ネロは、軽く笑って言った。

「お!言ってくれたな・・・」
黄蓋は、ネロの背中を軽く叩いた。

バン


「おぉぉぉ・・・っと」
黄蓋は軽く叩いたつもりだったが、カナリの力だった為、ネロはバランスを崩し落馬しそうになった。

「おーーーっと!危ねぇ・・・」
危うく黄蓋がネロの腕を掴み、片手掴みで力づくで馬に乗せなおした。


「黄蓋!俺が説教したばかりなのに、勝手に仲間を殺すんじゃないぞ☆」
孫堅は、後ろを見ないで状況を察知し注意を促した。
確かに、落馬して頭から落ちた場合ホントに死んでいた。

「おーーー、スマン。スマン。ついーー・・・ガハハハハ・・・」
黄蓋は、笑ってごまかした。

「ふーーーっ、ここの連中は揃いもそろって・・・勘弁してくれよ・・・」
ネロは、元々細い目をさらに細くして、ため息をついた。



江東の地へ孫堅軍がたどり着くと、村人達は一斉にお出迎え☆

孫堅様―――☆

黄蓋様ーーー☆


等、孫堅軍の群雄達は名指しでお出迎えデス!

まぁ、私、ちぃ衛門の名前は呼ばれなかったデスwww

そして、華陀先生も・・・黄色い声援で呼ばれたデス・・・まぁ、吐いてましたがw



「さて、さっそくだが・・・少し休憩をしたら、ここの復興支援の協力を願いたい・・・」

「孫堅様!まず村の枯れた井戸の修復から行いませんか?水が自由に使えれば、この人達の活気は溢れると思います。」
ネロは、孫堅に提案した。

「そうだな・・・ネロの言う通りだ・・・よし、井戸の復旧作業を急ごう!」
孫堅達は、手分けして井戸の復旧作業を行った。

孫堅軍は、海賊あがりの者が多くカナリ力仕事に向いていた。
井戸の復旧作業は、一度に多くの井戸が復旧する事になった。


「よーーーし、日も暮れてきたし、この井戸の確認を最後とするか・・・」
孫堅は、部下に指揮をするだけで無く、自ら進んで動くタイプだった。
現場監督、全体を見て指示する・・・というより、役割分担の中に自分自身にも役割を振って分担している。俺のやり方を見て学べ!という意味もなく・・・単純に身体を動かす方が好きなのだ。
指示を出すより、指示を貰いにいく・・・という上司でありながら、部下である方が、適材適所だと自身も自覚している。


「む?・・・これは、なんだ?」
井戸の修復作業として、最後に仕上げをしている際・・・孫堅は何かを見つけた様子だった。少し汚れているが、僅かに金色に輝く・・・こぶし大の大きさの箱状の形をしており、掴みやすい様に取っ手が付いている。箱状のモノの一番広い正方形の底面に何か文字が刻んであった。

「???これは・・・・何か、箱ですかね?重いデス・・・」
と、ちぃ衛門。

「何かのゲームに出来てそうだな・・・発見すると30秒強くなれるとか・・・」
とネロ。

「どれどれ・・・私に見せてごらんなさい・・・・ホーッホッホッホ・・・これは、凄い・・・」
どうやら、華陀は孫堅の発見した物が何なのか解ったらしい。

「む・・・華陀先生・・・これは、一体何なのだ?文学に疎い俺には見当がつかぬ・・・」
孫堅は華陀に訊いた。

「孫堅殿・・・これは、大変貴重なモノです。これは、玉璽(ギョクジ)といい・・・代々帝の一族に受け継がれていたモノだと聞く・・・しかし、大変貴重で利用価値の大きいモノであるとも言われ・・・盗難や、紛失事故が度々起こったと言われている。その度・・・盗難防止の偽物が作られワザと盗ませたり、紛失してしまった事を内密にすう為、そっくりな模造品をホンモノの代わりに代用したりと・・・イロイロな話があるのだ・・・」
華陀は、自身の柔らかい丸みのある顎を指で摘まみながら話した。

「ほぅ・・・つまり、これは・・・紛失や、盗難の時に使われた偽物、または、模造品であると・・・」
孫堅は、さらに華陀に聴くと・・・

「いや・・・実際に、ホンモノも何度か紛失し、見つかっていないのも事実・・・そして、なにより・・・ホンモノと偽物の見分け方は帝の一族ですら解らないかもしれん・・・そもそも、模造品を作っている事実が内密だったからな・・・」
華陀は、眉間にシワを寄せて話す。

「なるほど・・・ホンモノか、偽物か・・・解らない玉璽か・・・」
孫堅は、玉璽を手にまじまじと見つめた。

「とにかく・・・これは、大変貴重な発見であると、同時に・・・大変危険なモノでもある・・・ホンモノか、偽物か解らないが利用価値は非常に高い・・・悪用される可能性が高い・・・」
華陀は、さらに続けた。


「・・・・そうだな。俺はそもそも・・・玉璽を何かに利用するつもりは無いが・・・誰かが悪用する事を、黙って見過ごす事も出来ん・・・玉璽はしばらく、俺が持っていることにしよう・・・」
孫堅は、玉璽を天にかざした。



天にかざす玉璽を見る眼差しは、曇りの無い瞳であった。


華陀は、ネロの顔を見て笑いかけた。


すると、ネロは・・・華陀の顔を見て・・・華陀の言いたいことを察した。




流れ 流れーでいつーか また 生まれ変ーわーるー

誰にもー 止ーめーらーれなーい 

時の川がー 続いてゆーくー ☆
(ここで、テーマ曲ww)








キミには、曇り無き眼(マナコ)で、

世の中を、民の平和を願う者を見つけて欲しい!

もし見つかったなら・・・

その者に力を貸してやって欲しい・・・
※2話「乱世」より・・・



ネロの脳内に、黄巾の乱が始まる前に、華陀から言われた言葉が蘇った。



そして、華陀の目は優しくこう言っている様だった・・・




(見つかったようだね☆)




「はい!」
ネロは、華陀の顔見て明るく頷いた。



「ホーーホッホッホッホ・・・良い目だ・・・ホーーホッホッホ・・・」
華陀のホッホッホの笑いを聞き、ちぃ衛門も優しく笑った。









ネロは、自身の使命を見出した。

時に厳しく、時に優しく・・・

自分が最も求めていた・・・モノ


それは・・・ネロが幼い時から憧れていた。

家族という名の絆だった。






この時・・・
ネロさんは、孫堅に伝えたいことがあったそうデス




なぁ、孫堅・・・その玉璽!アンタが使っちまえよ・・・

それで、天下を取っちまえよ・・・

そうすれば、多分・・・みんな喜ぶぜ?

アンタが信じるモノの為に、その玉璽を使うなら・・・

みんな黙ってついてくぜ?

真「アナザー」三國士 12「乱心の董卓」


時は乱世。
中国地域では、黄巾の乱が勃発。
帝(みかど)の命により・・・何進(カシン)が総大将を引き受け。
各群雄達の活躍により、黄巾の乱は平定された。

帝からの労いにより、各群雄は宮廷に招かれ・・・
盛大なる宴が行われた。

各群雄達は、戦の疲れを忘れゆっくりと羽根を伸ばした。

そんな中、奇妙な噂が流れていた・・・・

実は、宮廷に招かれている「董卓(トウタク)」は偽物だ。

本物の董卓は、別の場所にいる・・・という噂が・・・






宴の夜、群雄達が寝静まった頃・・・
トイレに起きてきた恋華は、宿泊場に戻る所だった。黒いジャージ姿に寝癖が治りきってないだらしない髪を肩から垂らしながらあくびをしていた。
そんな時・・・宮廷内の別室から・・・壁越しにある話声が聞こえてきた。

「オイ!●リオ兄さん!どうやら・・・ここの董卓って、偽物らしいぜ!話によると・・・ホントの董卓は、戦闘中に亡くなっていて・・・誰か、別物が甲冑を着て董卓を装っているって話だ!しかも・・・まだ、群雄達は顔を合わせて間もないから・・・あまり董卓の顔をも認識されていないって話だ!」

「なに!それは・・・使える話だな!●イージ!こっちの掴んだ情報だと、ここにいる帝も・・・あまり、庶民に顔を見せる事がない為、知られていないらしい・・・どうやら、金髪で青い瞳を持っている女性である・・・という事以外、帝の顔もまだ周りの者は認識していないという・・・」

「あら☆マリ●・・・金髪で青い瞳って、私の特徴に似ているわね・・・むしろ、帝の代わりって、私でも務まるんじゃない?」

壁越しに聞こえてきたのは、男の声が二人分と会話からすると、兄弟・・・マリ●ルイー●・・・そして、女性の声が一人であった。


「ねぇ・・・●リオ・・・私が、ここの宮廷の帝になりかわって・・・貴方が、その董卓って人になり替われば・・・ここで、一緒に暮らせるんじゃない☆?・・・」

「おぉぉ・・・マリ●兄さん!それは、良い考えだ!そもそも、ホントの董卓はもう亡くなっているって、話だし・・・こっちで、偽物をやっつければ・・・」


ごくり・・・


恋華は、生唾を飲み込んだ。

そもそも、景親の策略で戦場で董卓を崖から突き落とし、現在董卓になり替わっているのは、恋華である。これは・・・自分が暗殺されようとしている計画を聴いてしまったようなモノである。


「よーし!ピー●姫!この●リオが必ず、偽物董卓をやっつけて、新たな董卓になって見せます!そうすれば、裕福な暮らしが出来ます!そして、●ーチ姫をこの宮廷の帝の座につかせて差し上げましょう!」

「あら・・・でも、現時点の帝の方・・・女性の方なんでしょ?流石に殺してしまうのは、可哀そうね・・・」

「うーむ・・・よーーし!そもそも、帝は一般の方々に顔を知られていないので・・・ここは、現時点の帝を誘拐して・・・特徴的な金髪を刈り上げてしまおう☆・・・一度坊主になっていただき・・・」


「うーーむ!!そうすれば、ピー●姫が帝になっていただき・・・私が、董卓になる!これで、二人が結婚すれば・・・中国全土が制圧出来るかもしれん!!」

「やーーだ☆マリ●ったら・・・」











(え!!帝(実尋さん)が・・・坊主に!!!)






パキ





衝撃的な話を聞いた恋華は、うっかり少し後ろに下がったさい、枝を踏みつけ・・・
予想以上に大きな音が響いた。




「!!!!!誰だーーー!!」
マリ●は、枝を踏みつけた音を聞き、勢いよくドアを開けて出てきた。










「!!!」
恋華は、全速力で逃げた。
しかし、マリ●は恋華以上の速度で追いかけてきて・・・あっという間に先回りされた。

(コイツ!!何者なの??)
赤い帽子に、特徴的な丸い鼻。鼻の下にはオモチャの様な髭が生えている。
一般人とは思えない速さと、下手をすると山を飛び越えてしまう程のジャンプ力・・・コイツは、只者じゃない。

マリ●は、道端に生えている野花を摘み取り、強引に口の中に入れて咀嚼し飲み込んだ。すると・・・マリ●は、手のひらで拳大の火炎弾を作り出し、恋華に2~3発投げてきた。

なんとか、恋華は、火炎弾を回避した。恋華自身も決して戦闘に関してシロウトでは無い為、相手が何者かは明確でないが、瞬時に回し蹴り一発でマリ●を吹っ飛ばした。
すると、マリ●は、身体が小さいくなった。


「!!!・・・・縮んじゃった・・・・」
恋華は、逃げる事を忘れて、マリ●の生態の変化に目を丸くして見入ってしまった。

そこへ、桃色のドレスを着た金髪の女性が、
「マリ●ーーー!これを受け取って!!」
とキノコを投げた。

マリ●は、キノコをキャッチすると素早く摂取した。

マリ●の身体の大きさは、元の大きさに戻った。
「よーし☆これで、また戦える!俺は、キノコを摂取すれば、耐久値が全回復し何度でも向かっていけるんだ!!」

「!!!!!」
恋華は、元気100倍●ンパンマンみたいな、赤い帽子のオッサンのテンションの上がり具合に・・・これは、私がバイバイキン(撃退される)パターンか?と思い・・・ダッシュで逃げた。





ここで、ちぃ――衛門による、おさらいデス!!!


赤い帽子のオッサン事、マリ●とその兄弟ル●ージは、同行している桃色のドレスを着ているお姫様ピー●姫と共にある計画をたてました☆

それは、・・・

マリ●→現状の董卓(恋華)撃退し、新しい董卓になり替わる。
※これで、大きな財力と権力を手に入れる事が出来る。

ピー●姫→現状の顔があまり知られていない、帝(実尋)を誘拐し、特徴として知られている金髪を刈り取り(実尋を坊主にして)自身が帝になり替わり新しい財力と権力を手中にする。

そこで、董卓になったマリ●と帝となったピー●姫が夫婦になることで・・・中国全土を統一することが出来るというモノである。


尚、12話限定で・・・
マリ●の台詞を赤。
ル●ージの台詞を緑。
ピー●姫の台詞をピンクで表示しマス!!








恋華は、マリ●の予想以上の戦闘力に、素早く武装し・・・董卓を撃退した時に奪取した、董卓の戦場の甲冑を身に着けた。そしてサンタの付け髭とサングラスは・・・恋華の趣味かもしれないが・・・
こうして、董卓(武装恋華)となる。

董卓(恋華)は、マリ●の予想を超える移動速度から逃げ切る為、宮廷の中でずば抜けて早い、黒い馬を選び・・・乗馬した状態で、寝ている実尋を左手で米俵の様に担ぎ明け、宮廷内から颯爽と駆け抜けた。



宮廷内の親衛隊達は、黒い馬に董卓(恋華)がまたがっており、その左手には気絶?していると思われる美しい女性が金髪を靡かせながら、米俵の様に担がれていた。

宮廷内に、長い金髪の高貴たる女性はただ一人・・・帝しかいない!顔は知られていないが・・・この中国において、そもそも金髪は珍しいのだ・・・



「董卓殿!!!ご乱心!!帝を誘拐したぞーーー!!!者ども!!追えーーーー!!」


すぐさま、親衛隊達は、必死に馬を走らせ、董卓(恋華)を追いかけてきた。

「!!!・・・追手とか・・・今、説明している時間はないのに・・・早くないと、赤い帽子のオッサンに追いつかれちゃう・・・・」

董卓(恋華)は、左手に担ぎ上げた帝(実尋)を馬に乗せ・・・眠っている状態の帝(実尋)が落馬しないように気にかけつつ・・・
腰にささっている弓を取り、12人程の親衛隊に向かって弓矢を放って撃退した。


宮廷から少し離れた場所に、関所と呼ばれる通過する際に許可が必要な門がある。
本来なら、必要なお金か、通行の手形やら書類が必要だが・・・

董卓(恋華)は、
「どけどけどけ!!ワシは、董卓様じゃーーー☆どかぬと、皆死刑じゃーーー☆」
と董卓に変装する際、景親から教わった董卓独特の話し方をノリノリで話す恋華。

董卓(恋華)は、関所の門が閉まる前に強行突破で馬を走らせ・・・
見事、関所を(無許可で)突破した。


関所を抜けた時点で、帝(実尋)が目を覚ました。

「!!!何、ここ・・・わたくしは、どうなってしまったの?!!!と、董卓!?・・・まさか、誘拐されてしまったの?」
帝(実尋)が、混乱していたので、董卓(恋華)は、事情を話した。

「そーいう事で、このワシ☆董卓が、帝を安全な場所にお連れするのじゃ☆・・・依存はないなーーー??w」
そもそも恋華の若干幼い声に、董卓という役の台詞は、あまりにも不釣り合いすぎる・・・これなら、董卓役を景親さんが行った方が・・・マシだったのでは?と景親の近辺でおこった事情を知らない実尋は思った。

景親は、あまり事を荒立てたくないので、恋華と違い自身の変装はほぼ完ぺきにおこなっており、実は未来からやってきた「アナザーズメンバー(仮名)」は、景親が現在どこにいるか知らなかった。


実尋と恋華は、元々同じ世界からこの乱世にやってきたので・・・お互いに現状を確認しあえば問題はない・・・


この時はそう思っていた。








プォーーーーーーン
(ジャンプの時の効果音)




関所を飛び越えて、赤い帽子のオッサンが現れた。マリ●だった。
続いて緑帽子のオッサンと、桃色のドレスを纏った実尋に負けず劣らずの金髪を靡かせた高貴な顔の御姫様が現れた。

3人とも楽々関所を飛び越えてきた。

尋常離れした跳躍力に、恋華はまた目を疑ってしまった。


「!!!そう!間違いないデスわ・・・あれは、Bダッシュよ!!Bダッシュ☆・・・思いっきり助走をつければ、山を飛び越えてしまう事もあるそうよ☆」
帝(実尋)は得意げに言った。

得意げに話している実尋を再び担ぎ上げ、半ば強引に馬に乗せた董卓(恋華)は、再び全速力で馬を走らせた。
人外ハズレのギャクキャラ?と思える戦闘力を持った赤い帽子をかぶったオッサン、マリ●・・・こーいうギャグキャラとはまともに戦ってはいけない・・・恋華は本能的に悟っていた。まず・・・助走をつければ、一山飛び越える等・・・「Bダッシュで・・・」と一言で片づけて済むレベルの身体能力ではない・・・それだけでも、充分怖いと恋華は思ったのだ。
そして、野花を飲み込むと火炎弾を放ったり・・・
身体がキノコで大小と大きさが変わったりと・・・

とにかく規格外な生命体である、マリ●。



馬で駆け抜けながら、董卓(恋華)は、マリ●に矢を放った。恋華自身中身が中々性格な矢を放ちまっすぐ、マリ●の顔面を狙ったが、マリ●は火炎弾を数発放ち、矢を焼き落とした。

董卓(恋華)が、マリ●に気を取られていると・・・反対側から、緑の帽子をかぶった、マリ●より、少しやせ形のオッサン。ル●ージが火炎弾を2~3発放った。中々早い火炎弾の速度に、大きな体のウマで回避が難しく・・・馬に一発当たってしまった。

ヒヒーーン


「!!!!」

「キャー・・・」
帝(実尋)は、落馬してしまい・・・足を捻ってしまった。
帝(実尋)の足首は赤く腫れあがってしまった。


董卓(恋華)は、下馬し実尋の元へ向かったが、そこへマリ●が立ちはだかる

マリ●は火炎弾を2~3発・・・一定のリズムで投げてきた。
董卓(恋華)は、火炎玉の動きをよく見ると、上下に一定のふり幅で動きなら、直線状に放たれる。決してカーブをする変化級ではない。

董卓(恋華)は、よく火炎弾の動きを見ながら、それを回避し・・・
マリ●に正拳突きをした。

マリ●は、やはり体を小さくさせた。


「マリ●!!受け取ってーーー新しいキノコよ!」

そのキノコが、マリ●の所へ飛んで来る所を帝(実尋)は、傷めた足に無理をさせながら、少し苦痛な顔で飛び上がり・・・キノコを口でキャッチし・・・マリ●に渡るのを阻止した。

「いまよーーー!マリ●は、私の知っている情報だと・・・(もぐもぐ)あと一撃なんでもいいから攻撃を加えれば、撃退できるハズですわーー!」
帝(実尋)は、口の中にキノコを入れながら喋った。

董卓(恋華)はそれを聞くと、素早くマリ●にデコピンをした。

「ぎゃーーーー!!!!!」
マリ●は、一回ジャンプすると奈落の底に落ちていくように消えたw

しかし、董卓(恋華)がマリ●に気を取られている間に、緑の帽子のオッサン事、ル●ージがキノコを口の中でもぐもぐしている帝(実尋)を後ろから捕まえていた。
足を痛めた帝(実尋)は、若干逃げるのに遅れてしまい・・・捕まってしまった。

そこへ、桃色のドレスを着た金髪の御姫様こと、ピー●姫が電動バリカンを持って、帝(実尋)の金髪を刈り取ろうそしていた・・・
時は乱世・・・証明写真つき身分証明書等無かった時代である為・・・顔が周知されることはほぼなかったのだ・・・
その為、現時点の帝は金髪を靡かせた高貴な女性と書物に書かれていた為、金髪を靡かせた女性なら・・・・ほぼ、帝になれたのだ・・・
その為、ピー●姫は、実尋の金髪を刈り取れば、晴れて・・・帝となり・・・
女帝ピー●の誕生であるw

「さぁ・・・可愛そうだけど!一気に刈り取るわよ☆・・・時は乱世・・・弱肉強食なのよ!」
ピー●姫のバリカンが、実尋の頭上に迫る・・・



ごくり


「いやあああああああああ」
実尋は、口腔内のキノコを飲み込むと・・・ザ・ヒロインともいうべき、悲痛な悲鳴をあげた。

さすがに、坊主になったら・・・ヒロインどころではない、ここは坊主にされる前に出来るだけ、可憐に悲鳴を・・・・と思ったのか?キノコを飲み込んでしまった。


すると、実尋の負傷した足は完全に復活し・・・
さらに、実尋の身体は、2倍近く大きくなった。


「あら☆・・・・どーいう事ですの?www」
実尋は、大きくなった状態で余裕たっぷりル●ージを振りほどき、で、ピー●姫のバリカンをもった手に軽く足蹴りした。

電動バリカンは、真上に舞い上がり・・・その後、ピー●姫の頭上にバリカンが落ちてきた。



「あああああああああああああああああああああああ・・・・」
ピー●姫は、今世紀最大のヒロイン的ピンチな悲痛な叫び声をあげた。




「ウフフフフフ・・・・弱肉強食・・・その言葉・・・(くわっ)
返して差し上げますわ・・・」
その様子を冷たく笑いながら(目は笑っていない)
※くわっ・・・は、眼光が見開いた効果音デス



虎狩り状態となった・・・どこかのヒロイン、ピー●姫は・・・
古今無双の女帝の前に泣き崩れた。




「正義は、必ず勝つのよ☆元気100倍!アンパン・・・・」
実尋が、何かを言い終える前に・・・

「やめなさい・・・w」
と、董卓(恋華)にツッコミを入れられた。

軽くツッコミを入れられた実尋は、身体の大きさが元の大きさに戻った。
どうやら、不思議なキノコの効果は、何かの衝撃を大なり小なり与えられる事でその効果を消滅させるようだった。



その実尋の足元には、緑色の帽子のオッサンが踏みつぶされたいたが・・・
残念ながら実尋は気づいていない。







赤い帽子のオッサン達を撃破することで・・・
全てが片付いた様に思われたが・・・
実は、この時点で・・・・

董卓は、

宮廷内の馬を無断で持ち出した窃盗罪。
宮廷内の親衛隊を撃破した暴行罪。
宮廷から出た際に・・・無許可で関所を通過した、不正通行罪。
そして、最も大きな罪・・・帝の誘拐!

という罪を犯した為・・・

董卓は・・・逆賊として追われる事になる。



次回は、ネロが所属する孫堅軍の話になる予定デス☆
プロフィール

anouther04rum

Author:anouther04rum
はじめまして。
アナザー=ククリラムです。
ブログを見に来てくれてありがとうございます。

〇趣味
お酒を飲みかわし「じっくり語る事」。
コーヒーを飲みながら、一人考える時間を作る事。
美味い飯屋を探す事。
知人と外出。
お絵描き、物書き。没頭作業。

弱点=長所!と考えるタイプです。

体力、持久力が少ない為、長時間同じ事を続けるのは苦手。
(ゲームでも長時間は不可能w)

くよくよ悩まず切り替えが早い反面、忘れっぽい☆
(脳内の情報処理をフル回転にする為、素早くキヲク消す能力をもつw)

〇好きな食べ物。
「そんな事、聞いてない!とか言わないでw」
焼き芋にバターをたっぷり!

〇嫌いな食べ物。
マズイ物w 固すぎる物。

この先は、常時更新します。

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